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【麻雀】 気になるあれこれ (記事まとめ)

こんにちは、Mashiro1019です。これまでに書いてきたブログの数がすごいことになってきたので、ひとつの記事にまとめようと思います。麻雀版卒業論文みたいな感じですね。

自分は動画や戦術本などでよく言われているセオリーやテクニックに関してはあまり書かずに、地味に気になるけどこれって実際どうなの?みたいなことをたくさん書いてきたつもりです。したがって本記事も雑学大辞典、といった感じで読んでもらえればと思います。



 

第一章 牌効率

 

第一節 リャンカン一向聴 VS 不完全一向聴

まず、リャンカン一向聴と不完全一向聴は何か?についてです。

リャンカンは246といった形のようにカンチャンを2つ含んでいる形です。リャンメンと受け入れ枚数は同じですが、3枚使っているのと、待ちになったときにどちらかのカンチャン待ちにするかを選択しないといけないのが弱みです。

そして、不完全一向聴は完全に自分の造語です。22m556p56sといった形を一般的には完全一向聴と言います、これを少し崩した形として22m557p56sや22m556p57sといったものを不完全一向聴と呼んでいます。

さて、本題に戻りますが、

12377m1335p45789s (ドラ9s)

においてみなさんは何を切りますか?候補は1p3p5pの3つだと思います。

それぞれの大まかなメリットを書いていくと

 

1p切り

•最も良形変化する枚数が多い

 

3p切り

•最も平和がつきやすい

•36sを引いて聴牌したときに5p切りリーチでモロ引っ掛けできる。 


5p切り

•36sを引いて聴牌したときに先切りの筋引っ掛けができる(モロ引っ掛けよりも強い)

 

となります。ちなみに今回で言えば結論から言うと、平和を見つつ先にリャンメンが埋まったらモロ引っ掛けができる3p切りが最も期待値が高いとされています。ただし、この牌姿においてはこれが正解だったというだけで、当然他の牌姿では正解が変わります。色々牌姿を並べても良いのですが、今回は正解が変わる要素をいくつか列挙していきたいと思います。

 

考慮するべき要素

•単純受け入れ枚数の違い

•ドラが何か

•平和や断幺九、三色などがつくかどうか
雀頭側の強さや弱さ
例えば、12399m1335p45789sであれば不完全一向聴にとっても良形変化はほとんどないですが、123m1335p33456789sであれば不完全一向聴に取れば2s引きで高め一通の三面張になる一方で、リャンカン一向聴とすると2s引きなどに対応できません。

 

まとめ

どれを切ればほぼ正解を選べる、ということはできませんが、多くの場合

単純受け入れ枚数>ドラや手役の考慮>雀頭の良形変化のしやすさ
といった形で使い分ければ多くの場面で正解が選べると思います。

 

第二節 シャンポン VS ペンカンチャン

一向聴や二向聴で手牌が6ブロックあり、シャンポンかペンチャンカンチャンどちらかを落とすとしたらどちらを選ぶのが良いでしょうか。

 

良形変化枚数

リャンメン変化する場合は2pt、愚形フォローに変化する場合は1ptとして計算します。 

シャンポン:

字牌対子 0pt

19対子 愚形フォロー変化 8pt

28対子 愚形フォロー変化 8pt

リャンメン変化 4×2=8pt ∑16pt

3〜7対子 愚形フォロー 8pt 

リャンメン変化 8×2=16pt ∑24pt

(上記を対子2つ分)

ペンチャンカンチャン:

12/89 愚形フォロー変化 6pt

13/24/68/79 愚形フォロー変化 10pt 

リャンメン変化 4×2=8pt ∑18pt

35/46/57 愚形フォロー変化 14pt

リャンメン変化 8×2=16pt ∑30pt

 

といった形で計算してもらえれば分かりますが、基本的には良形変化枚数はシャンポンの方が優れています。他の要素としては

 

考慮するべき要素

•単純受け入れ枚数の違い(4枚VS3枚であれば基本的に良形変化枚数で覆ることはないと思います。)

•ドラが何か

断幺九や平和などの手役がつくかどうか
•最終的な待ちになったときの出和了しやすさ

まとめ

基本的にはシャンポンを選ぶことが多いですが1番重要なのは単純受け入れ枚数であり、後はドラや手役、最終的な待ちになったときの場況などを考慮すると良いと思います。

第三節 ペンチャン VS 孤立37牌

シミュレーションの詳細などに関してはこちらを参照。

witchverse.hatenablog.com

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基本的には微差でペンチャンの方が強いが、断幺九やドラなどが絡むと逆転するという認識で良いと思います。

そして、向聴戻しの鉄則ですが、巡目が遅ければ遅いほど向聴戻しは不利になっていきます。

ちなみにおまけですが、リャンカンVS四連形やリャンカンVSドラ孤立牌は基本的にリャンカンの方が強いです。リャンカンの片方側が2枚切れになっていたり、リャンメンが先に埋まったら愚形リーのみになってしまう、といった場合は四連形やドラを重視するのが良いと思います。

 

第四節 七対子 VS メンツ手

基本的によく言われていることとしては

•向聴数が進んでいる方を取る
•向聴数が同じならメンツ手を取る
七対子とメンツ手の天秤は取らない

とありますが、メンツ手としての形が良すぎるので七対子一向聴よりメンツ手二向聴を取ったり、あまりにもメンツ手としての価値がない場合に七対子を取ったり、七対子とメンツ手の天秤を見てもロスが少ないときに天秤を取ったりするのでまあケースバイケースですね。

基本的には上記の原則を守りつつ手牌や場況に応じて判断するのが良いと思います。

ちなみに七対子一向聴のときに暗刻が一つできた場合、つまり対子が4つ、暗刻が1つとなった場合、ここにさらに何かを対々和を狙ったときに5200以上あるなら暗刻を残して、ないなら七対子に決め打ちで良いと思います。ただし対々和を狙う場合には残りのポン材が残っていることと、鳴きやすいかどうかには十分注意しましょう。

 

第五節 よく出てくる形の強さ

 

実戦でよく出てくる形というのはパターン化されています。それらの形が孤立牌と比べてどのくらい強いのか、を把握しておくことで打牌選択をスムーズに行うことができます。

 

ドラ含み愚形

少し意外かもしれませんか、ドラを含まないリャンメンより少し弱いです。

ちなみに愚形ターツ同士との比較だと、残り3枚ならドラ含み愚形有利、残り2枚ならさすがにドラを含まない愚形ターツ有利になります。

 

124/134形

基本的には19即切りで大丈夫ですが、ヘッドレスの場合のみ孤立37と同程度の強さということは念頭に置きましょう。1234のノベタンから2や3を抜いた形と考えると、分かりやすいと思います。

 
356形

リャンメンからひとつ離れて孤立牌がある形。基本的にリャンメンにくっついている牌は普通の孤立牌よりも少し弱いが、1ランク下の孤立牌よりは強いため、今回でいえば356の3は孤立37よりは弱いですが孤立28より強いと言えます。

また、ヘッドレス時は124形と同様に孤立37と同程度かそれより強いといった形になります。

 

赤578形

一向聴までは基本的に残しますが、聴牌時は基本的には赤5を切ります。一向聴時に赤5か8を切る場合としては

赤5を切るとき

•8がドラのとき

•既に満貫があり、打点が十分な場合や必要ないとき

•比較相手が愚形フォロー牌であるとき

8を切るとき

断幺九や三色がつくなど、赤567と789で2翻以上違う場合

•打点がどうしても必要なとき

1224形

通称クリスマス、1を基本即切りしましょう。

 

1334形

カンチャンとリャンメンの二度受けとなっています。1334の1は孤立37より弱いという認識で良いと思います。

 

2457形

見た目のままだとカンチャン×2ですが、27を外すとリャンメンになるので孤立37との比較では2を切りましょう。

 

2468形

通称西ヨーロッパ。こちらも見た目のままだとカンチャン×2ですが、28を外すとリャンカンになるので孤立37との比較では2か8を切りましょう。

 

1233形

一盃口があるため、孤立37より強いみたいな話がありますが、和了率は孤立37の方が高いので本当か?って思っています。実際、何切るシミュレーションにかけても微差のようなので既に3翻ある場合などは和了率重視、1翻しかない場合は打点重視で良いのではないでしょうか。 ちなみにヘッドレスのときは124引きでヘッドが作りやすい形に発展するのはもちろん、最悪12落としでヘッドを強引に作れるので、基本的にヘッドレスのときには残すのが良いと思います。

 

1223形

1233と似たようなものかと思いきや、リャンメン変化の3を1枚使ってしまっているのが致命的なので、基本的に孤立2よりも弱いです。ただし134引きでこちらもヘッドを作りやすい形になるのでヘッドレスのときには残しましょう。

 

1345形

結論から言うと1345の1は孤立2より微差で強いです、2を引いたときにリャンメンができるからですね。1345の強みとしては6引きで四連形含みのカンチャンになる、最終的な待ちが1や2になるため、待ちの良さで優れている、といったものがあげられます。一方で弱みとしては、例えば12345になったときに自身で待ちを1枚使ってしまっている、といったものがあげられます。

断幺九や三色やドラによって孤立2を残し、それ以外は基本的に1345の1残しで良いと思います。

 

2357形

基本的には見た目通り、リャンメン+カンチャンという認識で良いのですが、57のカンチャンを払うときにヘッドがある場合は良形変化枚数の差で5切り、ヘッドレスの場合は7切りとなります。ちなみに赤5の受け入れも7切りの方が良いので、十分に形が良かったら7切り、ヘッドはあるが愚形が多い場合には5切りで良いと思います。

 

12457形

基本的には7を切って3の直引きを期待しつつ、1245と孤立37の比較ではペンチャン二度受けの方が弱いので12を落としていく形になります。

ということで切る順番としては基本的に712の順になりますが、場合によってはここから一通を見ることも意識しましょう。

 

13468形

2引きでリャンカンになったり5引きで離れリャンカンになりますが、やはり孤立37と比較した場合は1を切りましょう。

 

まとめ

ブロック数を減らしてもより強いターツが生まれる場合は基本的に孤立37の方が強いです。ただし例外として、その部分以外で既に4ブロックある場合で、たとえば2468であれば357の受け入れが3種類のとても強いターツと見なせるため孤立37よりも強いです。後はドラや手役を意識すれば多くの場面で正解を選べると思います。

 

 

第六節 孤立牌どうしの比較

前節ではよく出てくる形と孤立牌の比較を行いましたが、孤立牌どうしの比較ではどうでしょうか?

当然ですが強弱は3〜7>28>19です、それでは345の強弱どうなっているでしょうか?

結論としては

断幺九がない場合: 3>4>5

断幺九がある場合: 4>5>3

となります。断幺九がない場合に3が1番強くなるのは待ちの良さですね、ちなみに赤5の受け入れという点では4>5>3であることには注意しましょう。赤5の受け入れよりは待ちの良さということでしょうか。

さて、話は変わって37が合計で3枚切れている孤立5と4が1枚だけ切られている孤立5ではどちらが強いでしょうか、なんと37が合計で3枚も切られている孤立5の方が強いです。それだけリャンメン変化の牌が1枚切られているというのは大きな差だと思います。ということで孤立3〜7牌で強弱を比較する場合は、傍の牌、つまりリャンメン変化の牌が何枚切れているかで比較すると良いと思います。

 

第七節 愚形ターツの比較

6ブロックあるとき、往々にしてどの愚形ターツを払うかの選択が求められます。したがってあらかじめ愚形ターツ同士の強弱を知っておくのは必須といって良いでしょう。カンチャンやペンチャンにおいては、

断幺九がない場合
12<24<13<35<46

断幺九がある場合

12<13<24<35<46

となります。まず、12に関しては良形変化がないため最弱のターツとなります。13と24は良形変化は両方1種類ですが、待ちとして13の方が強いです。35と46は両方2種類の良形変化がありますが、46は赤5引きに対応できます。ちなみに最終的な待ちになったときは35の嵌4待ちが最も弱いということは覚えておくと良いでしょう。

シャンポンはどうでしょうか。シャンポンに関しては上述の第二節で述べている通り基本的にペンチャンカンチャンよりも強いです。ただし、単純受け入れ枚数3枚と4枚の差を覆すほどではないということは知っておくと良いでしょう、そうは言っても良形変化を見てシャンポンを残したくなるのが人間の性ですが。

 

第八節 フリテンになりうる孤立牌の強さ

たとえば第一打になんとなく1を切ったら次に2や3を引いてしまったということがみなさんもよくあると思います。それではフリテンになりうる孤立牌の強さはどのくらいでしょうか。これは単純で、「1ランク下の孤立牌よりは強いが、同じランクの孤立牌よりは弱い」です。言われてみれば当たり前ですが、不等号を用いて表すと以下のようになります。

孤立37>2つ隣を切っているときの孤立37>1つ隣を切っているときの孤立37≧孤立28>1つ隣を切っているときの孤立28>孤立19>1つか2つ隣を切っているときの孤立19

特にフリテンリャンメンそのものに関する考えですが、結局フリテンリャンメンは一向聴以前であれば先にフリテンターツを引いてしまえば良いですし、そのまま聴牌してしまっても、愚形聴牌と同じくらいの強さはあります。(和了率は愚形有利、平均打点はツモや平和の1翻があるのでフリテンリャンメン有利で、トータルだとわずかにフリテンリャンメン有利だった気がします。)

以上は門前手の話ですが、それでは副露手のときのフリテンリャンメンはどうでしょうか。これははっきりいって、とても弱いです。なぜならツモや平和の1翻はつきませんし、そもそも副露手はリーチをかけない(かけられない)ため、元々出和了しやすいからです。普通のリャンメン=8pt、普通の愚形ターツ=4pt、フリテンリャンメン=2pt(出和了できないので8/4=2)とすると、

孤立37>2つ隣を切ったときの孤立37>孤立28>1つ隣を切ったときの孤立37>1つ隣を切ったときの孤立28>孤立19>1つか2つ隣を切ったときの孤立19

となります。1つ隣を切ったときの孤立37が孤立28より弱くなっています。もちろん、フリテンリャンメンができても一向聴以前であれば、先にそちらをチーしたり自分でツモって聴牌すれば解決ですが、いずれにしても副露手のフリテンはとても恐ろしいものであるということは意識しておきましょう。

 

第九節 一向聴聴牌における期待値の比較

 

一気通貫 VS リャンメン (1)

12346789m34p1167s

において、基本的にドラ0は一通を取ってリャンメン落とし、ドラ1以上は一通を捨ててリャンメンを取る。その他だと断幺九やドラによっても変わってくるので注意しましょう。

 

一気通貫 VS リャンメン (2)

1245689m23478p11s

において、こちらもドラ0ならリャンメン落とし、ドラ1以上なら一通外しになります。

 

一気通貫 VS リャンメン (3)

1245679m23478p11s

において、ドラ0でも1m切りで離れリャンカンに取るのが有利。ただし愚形リーのみになりそうな場合は、一通を取っても良いと思います。

 

完全一向聴 VS ドラ残し

123赤578m12366799p

において、何切るシミュにかけたところ

平和ありドラ0 ドラ残し

平和なしドラ0、平和ありドラ1 微差 

平和なしドラ1、ドラ2以上 完全一向聴

でした。期待値が同じくらいなら和了率を重視するということで平和ありドラ0以外は完全一向聴を取って良いと思います。

 

完全一向聴 VS 安全牌残し

一生議論されてきた話題。一応要素としては

考慮するべき要素

•良形フォローによる受け入れ枚数、リャンメンの残り枚数

•良形フォロー牌の安全度

•巡目(巡目が深くなりすぎると形聴取りのために完全一向聴残しが有利になるので注意)

•打点

•点況

などを総合的に判断して決めましょう、ただ迷ったら完全一向聴に取っておくのが良いと思います。

 

字牌含みのシャンポン VS リャンメン

データ上では和了率は同じくらいであるため、ツモによる打点増を踏まえるとリャンメンの方が有利。ただし、役牌対子の場合は断幺九や平和がつかない一方で役牌で和了すれば1翻増えるので、役牌の場合は基本的に役牌シャンポンに受けましょう。

 

三色なしリャンメン VS 三色カンチャン

結論としては

ドラ0 三色カンチャン

平和なしドラ1 微差

平和ありドラ1、ドラ2以上 三色なしリャンメン

といった感じです。巡目次第ではありますが、平和ドラ1あるなら三色や一通は要らないというのが分かりやすいと思います。

 

ツモり三暗刻 VS リャンメン

ツモり三暗刻は出和了であればリーのみですが、ツモれば満貫というより少しおもしろい形。結論としてはドラ1あるならリャンメン、ドラ0ならツモり三暗刻に取るのが良いです。

 

タンピン形のチーテン

よく言われているものとしては12巡目まではチーテンを取らないというものですが、愚形であれば何巡目であっても鳴くとかリャンメンも薄くなってきたら鳴くといった応用は必要です。後は片上がりになるならどうだとか鳴いて3900ならどうかとかの話がありますが、そこはその場に応じて判断しましょう。

 

完全一向聴での役牌ポンテン

ドラ1が最もポンしたくないですね。

リャンメンリーチドラ1をたった2000点にして良いのかという話があるので。

タンピン形との違いとしては、平和がつくかどうかですね。そのため、個人的にはタンピン形のチーテンの基準に照らし合わせると6巡目くらいから鳴いて良いんじゃないかなという気がします。ドラ0やドラ2は1巡目から鳴きます。まあ誰かセオリー知ってる人いたら教えてください。

 

対々和ポンテン

ツモり四暗刻を捨てて対々和のポンテンをするかどうか。5200点以上あるなら何巡目でもポンテンを取った方が良いと思います。2600点しかない場合は序盤はスルーでも良いかもしれません。

 

ツモり四暗刻のリーチ判断

 実はデータ上では出和了満貫であってもリーチしない方が良いらしいです。ただ、四暗刻をMAXに見るならリーチして押さえつけた方が良いので、まあ自分含め多くの人がこれを聞いた上でもリーチしそうですね。出和了跳満ある場合なんかはさすがにリーチしなくて良いと思います。

 

第十節 鳴き手における待ちの枚数と打点

鳴き手において待ちの枚数と打点、どちらを優先するべきでしょうか。ドラを使った場合は打点が2倍、対々和VSリャンメンなどでは打点が4倍違います。

 

一人旅と仮定した場合

一人旅ということで、何切るシミュレーションにて解析しました。

 

打点2倍

待ちの枚数が

2.5倍: 常に低打点

2倍: 13巡目

1.67倍 (5/3倍): 常に高打点

 

打点4倍

待ちの枚数が

4倍: 常に低打点

3.5倍: 8巡目

3倍: 11巡目

2.7倍: 13巡目

2倍: 常に高打点

 

VSリーチと仮定した場合

以下の仮定でシミュレーションをおこないました。

•相手は子リーチ

•待ち選択にて切った牌の放銃率はどちらも0

•流局、横移動確率は0

•相手のリーチ平均打点は鳳凰卓データを用いた
•相手の待ち枚数は6枚

•残り待ち枚数=山に埋まっている枚数(手牌には持たれていないものとする)

 

補足

•流局、横移動率は0としていますが、基本的には流局、横移動率によって待ち枚数を取るべきか打点を取るべきかはあまり変わりませんでした。

•今回は両方の放銃率を0としましたが、当然ですが放銃率は低い方が良いですし、流局、横移動率が高いのであれば放銃率が低い選択がより有利になります。

•待ち枚数に関しては、全員の手牌に1枚もないかつ、相手の待ちは常に6枚というありえない想定としていますが、どうしようもない部分ではあるのでご了承ください。

•基本的には子VS子リーチ想定ですが、VS親リーチの場合は少し枚数を取るのが有利になります、単純に負けたときの被害が大きいからです。また、親VS子リーチの場合は逆に負けたときの被害は大きくないですが、親が流れてしまうので難しいところです、やはり迷ったら枚数を取るのが良いでしょう。

 

1000点 VS 2000点

5枚VS4枚のみ五分、他は枚数が多い方を取る


2000点 VS 3900点 

6枚 VS 4枚 五分

5枚 VS 3枚 枚数微有利、4枚 VS 3枚 打点微有利

3枚 VS 2枚 五分


3900点 VS 8000点

8枚 VS 4枚 五分

6枚 VS 3枚 枚数微有利、5枚 VS 3枚 打点微有利

4枚 VS 2枚 枚数微有利、3枚 VS 2枚 微不利


1000点 VS ロン3900点/ツモ5200点

(断幺九対々和など)

8枚 VS 4枚 打点微有利

7枚 VS 3枚 枚数微有利、6枚 VS 3枚 打点微有利

4枚 VS 2枚 五分


2000点 VS 8000点

8枚 VS 4枚 打点有利

8枚 VS 3枚 打点微有利

5枚 VS 2枚 五分

 

結論

簡潔な結論は出せませんが、基本的に待ちが2倍違うのであれば待ちを取る、ただし打点が4倍違う場合はその限りではなく、待ちが2.5倍程度違ってやっと五分になります。ただし、迷ったら枚数を取りましょう、これは麻雀の大原則ですね。

 

第十一節 ヘッドレス形について

 

ペンチャンカンチャンが残っている場合

123678m24789p567s

といった場合です。24pどちらかを切れば単騎待ちの聴牌にはなりますが、あまり積極的にはリーチしたくないですね。そんなときはとりあえず24pを切ってダマにしておいて、亜リャンメンやノベタン、字牌単騎や筋19待ちなどとても良い待ちに変化したらドラ1以上あればリーチを積極的にかけましょう。

補足:

123などの端の順子であれば、1を引けば亜リャンメン、4を引けばノベタンになりますので、2種類7枚の良形変化があります。

456などの真ん中の順子であれば4や6を引けば亜リャンメン、3や7を引けばノベタンになりますので、4種類14枚の良形変化があります。

(ノベタンも亜リャンメンも待ちの枚数は6枚ですが、ノベタンは2符つく、亜リャンメンは平和がつくという違いがありますね。)

 

リャンメンが残っている場合

上記のような手牌で、今回はリャンメンが残っている場合です。上述の通り、ノベタンにも亜リャンメンにしても基本的に待ちの枚数派6枚にしかならないので基本はリャンメンターツを活かしたいです。

これらの形が手牌にあるのであればリャンメンターツは残して、それ以外の部分でヘッドを作ると良いでしょう。

 

https://note.com/starmine_mj/n/nde1aa12f05ea より

ちなみに、Bランクはどっちかというとノベタンと亜リャンメンがメイン部分で、おまけで1種類でメンツができるという認識の方が良さそうです。

それでは実戦編にいきましょう。

22334478m456p123s

実は期待値的には一盃口を残して78mを切って単騎に構えるのが良いかもしれませんが、良形を求めるなら3mを切って22344mの形を作って手広く構えるのが良いでしょう。

 

結論

同じヘッドレス聴牌であっても愚形ターツが残っているか良形ターツが残っているかで対処法が違うことが分かりますね。これでヘッドレスの手牌もドンと来い!にはならないですね……

 

第二章 守備と押し引き

 

第一節 一向聴からの押し

迷ったら、聴牌は基本押し、一向聴は基本降りとよく言われます。では一向聴はどの程度の手であれば押して良いのでしょうか?

結論としては

良良一向聴や良悪満貫一向聴であれば筋2378程度なら押してOK

最も強い一向聴である良良満貫一向聴

子VS子 無筋2378は押し

子VS親 無筋2378を押しても良い

親VS子 無筋456であっても押し

といった感じです。他の要素としては

•巡目

•筋が18本中何本切れているか

•安牌を何枚持っているか

というのを総括して判断すると良いと思います。ちなみに筋18本理論は詳しくはこちらの動画をご覧ください。

youtu.be

 

第二節 追っかけ判断

聴牌からの押し、いわゆる追っかけは基本的に追っかけ有利です。少し難しいのは危険牌を切っての待ちの良さや打点を追求した追っかけと安牌切りの追っかけですが、こちらでシミュレーション計算をしたところ概ねの予想通りよほどの危険牌でなければ待ちの良さや打点を追求した方が良いという結論になりました。

witchverse.hatenablog.com

 

ちなみに追っかけは、愚形リーのみだけ基本的にしないといった形で良いと思います。(ちなみに実はデータ上ではVS親リーに愚形リーのみは序盤であれば追っかけ有利らしいですがさすがにやりすぎだと思います。)

では副露聴牌時はどこまでVSリーチに押して良いかと言われると

愚形のみ手: 子VS子は基本押しで、降りきれそうになったら降りる、子VS親は気合いで降りる

良形のみ手: 子VS子は常に押し、よほどの危険牌を掴んだかつ降りきれそうになったら降りる、子VS親は降りきれそうになったら降りる

といった感じです、3900聴牌や親VS子は基本的に全ツで良いでしょう。

降り切れそうとは安牌何枚から?という基準に関してはこちらが参考になると思います。

f:id:serenn_ft:20231214200359p:image

baku8989.com

(これだけ調べてもそれっぽいデータが全然出てこなかったです、結構気になる人多そうなんですけどね。とりあえずこの表は個人的にも割と納得しています。)

 

第三節 リーチや副露に対する押し引き

基本的には以下の表を総括して判断すると良いと思います。

(1枚目VSリーチ、2枚目VS副露)

 

特にVS副露に関しては

対副露 押し引き表

epsilon69399.blog20.fc2.com

 

捨牌の濃淡と副露聴牌

epsilon69399.blog20.fc2.com

 

染め手と捨て牌模様と聴牌

epsilon69399.blog20.fc2.com

 

あたりを参考にすると良いと思います。とはいえあまりにも早い巡目で聴牌していたり、逆に明らかに聴牌していそうな人が聴牌していないなんてこともあるので、あくまで参考までに。

 

第四節 降りの技術

主にリーチに対しての降りの技術です。鳴き読みに関しては書いているとキリがないのと自身も勉強中ので、本記事では省略します。

さて、リーチの読みを1点読みすることは基本的にどれだけ読みの達人でも不可能です。それでは我々凡人はどのようにリーチに対して降りれば良いのかというと、以下の牌を切って凌ぎます。

•現物
•筋
•壁やワンチャンスの外側の牌
•序盤に切られた牌の外側の牌
•リーチ宣言牌の裏筋

•複数枚持っている牌


逆に、セオリーとして危険と言われている牌は以下の通りです。
•序盤に切られた牌の裏筋(特に間四軒)

(ちなみに最近では愚形には当たりづらい理由で諸説あるらしいです、ただ間四軒に関しては危険であることに違いないです。)

•リーチ宣言牌の跨ぎ筋

•リーチ宣言牌の筋

(普通の筋との比較において。無筋よりは少し安全くらいのイメージです。)

 

以上を踏まえた上で打牌を選択すれば、降りにおいて大きく間違えることはないと思います。

 

第五節 複数枚持っている無筋と1枚の筋、どちらを切るべき?

 

第四節で書きましたが、降りのテクニックのひとつとして、複数枚持っている牌を切るというものがあります。これは単純に1枚通せば同じ牌を切ることで数巡凌げるからです。

ということで計算したものが以下の表になります。各危険度は以下の危険度表を参照しました。

blog.kobalab.net

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こちらを見てもらえれば分かる通り、無筋を切ってでも複数枚持っている牌を切る意義はあると考えられます。ただし自身が複数枚持っている牌はそこが最終的な待ちになっている確率も上がっているので、危険度も少し上がっているという点には注意しましょう。(ただしシャンポン待ちの確率は減っています。)

 

第六節 ダマテンへの警戒

ダマテンへの放銃はどう避けるべきか?という話がよくあがりますが、結論としてはダマテンはほとんど警戒しなくて良い、ということになります。牌譜屋によるとダマテン率は%となっています。そのくらいダマテンの確率は低いということです。そのうえで強いてあげるならば

 

他家の仕掛けが入ってない状態でのダマテン警戒

3段目に入って二向聴だったり、あまりにも場況が悪い一向聴であれば見えているドラの枚数などにもよりますが、ダマテンを警戒しても良いでしょう。場況が悪くない一向聴聴牌であればダマテン放銃のリスクより聴牌料の方が大きいので、形聴を狙った方が良いです。また、明らかに染め模様の他家から染め色の余りが出てきた場合も警戒した方が良いかもしれません。ただし即座に誰からリーチがかかっても降り切れる程度の安牌の枚数は抱えておくこと。

 

他家の仕掛けが入っている状態でのダマテン警戒

リーチないしはドラポンが入っている状態にもかかわらず、危険牌を押し続けている人がいれば警戒しても良いでしょう。ただし上述した通り、その人からリーチがかかったときに降り切れないのであれば本末転倒なのでそれには十分に注意しましょう。単純に勝負手の一向聴だから押していることも大いに、というかダマテンよりは確率としてはそちらの方が高いでしょう。

 

第三章 リーチ判断と鳴き判断

 

第一節 おおよそのリーチ判断

大雑把にはなりますが、自身の中でのリーチ判断基準は以下のようになっています。

この表でも分かる通り、基本的には愚形リーのみ、愚形5200以上、良形満貫以上以外は全てリーチした方が良いです。

愚形5200以上や良形満貫以上はリーチでもダマでも良いのですが、要素としては

 

考慮するべき要素

•残り枚数や場況

当然場に切れていれば切れているほどダマ有利になります。

和了しやすさ

たとえば待ちが19だからリーチってよく聞くんですけど、逆に19だからこそダマの方が出やすいってこともあるんですよね、だから難しいです。逆に3〜7なんかはどうせダマでも出ないからリーチして押さえつけっていう考えもできますし。

少なくとも筋になっていたり、字牌待ちであればリーチ有利、リーチ者や仕掛けをしている人の現物や筋待ちならばダマ有利になります。

•良形変化枚数の多さ

待ちや打点が良くなる変化枚数がどれだけあるかですね。多ければ多いほどダマ有利になりますし、少なければ少ないほどリーチ有利になります。

•点況

まあこれは結構難しいですね、凹んでいるからこそ満貫よりも目の前の5200を確実にもぎ取りたい状況もありますし。正直東場とかであればあまり意識しなくて良いと思います。

 

ちなみには愚形リーのみ、愚形5200以上、良形満貫以上以外をダマにする基準はさらに厳しく、良形変化枚数がとても多くある(4種類以上)、ダマで上がることでオーラスをトップで迎えられる、といった場合はダマでも良いと思います。

 

おまけ リーチした方が和了率が高い場合

基本的にリーチの最大のデメリットに、和了率が下がるというものがありますが、リーチした方が和了率が高くなる場合も存在します。それはもうダマのメリットがないじゃないかと言われれば本当にその通りです。(強いて言うなら手変わりができなくなるくらいだと思います。)

具体的には以下のような場合です。

字牌待ち

・筋19待ち

なぜこれらの場合ではリーチした方が和了率が高くなるのでしょうか。理由は単純でこれらは降りてても打ってしまうからです。相手を押さええつけられるうえに降りてる人からも出てくるのであれば、完全にリーチした方が良いですよね。ちなみに意外なことに8~9巡目までは役牌生牌でもリーチした方が和了率が高くなるらしいです。(これは自分の記憶なので正確な情報を知っている人がいれば教えてください。)
そのため、もしこれらの待ちになったときはよほどの理由がない限りはリーチした方が良いでしょう。

第二節 リーチ指数を考えてみる

リーチをすることで打点が何倍になり、何点増えるかを定量化したものをリーチ指数としました。

結果は以下の通りです。

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無事に平和ドラ1が最もリーチ指数が高いという結果になりました。ただ基本的に第一節で示した通り、門前で聴牌したらほとんどリーチです。それを念頭に置きましょう。

 

第三節 終盤のリーチ判断、形聴判断

終盤のリーチ判断

終盤のリーチ判断はかなり難しいものです。終盤になればなるほど和了に結びつかないことが多く、そうなった場合リーチ棒は無駄になってしまうからです。意外なことにデータ上は平和のみであっても残り3巡程度あればリーチが有利だそうです。終盤のリーチは相手を降ろすという効果もあるので、終盤であってもあくまでダマにする要素のひとつということで、迷ったらリーチをするのが良いと思います。

 

終盤の形聴鳴き判断

終盤の形聴判断に関してですが、和了の確率が十分にあると思うのであれば形聴を取らずに粘り、十分にないと思うのであれば鳴いて形聴を取りにいった方が良いです。自分の中の基準としては平和ドラ1以上の良良一向聴であれば残りツモ3回から、それ以外であれば基本的に3段目から形聴取りを考えます。形聴を取ったは良いものの他者に放銃しては元も子もないので、ダマテンへの放銃も含め十分に警戒しましょう。

 

終盤の形聴押し引き判断

第二章の押し引き判断に書くか少し迷いましたが、普通の押し引きとは違うのでこちらに書くことにします。

形聴の押し引き表は以下のようになります。

f:id:serenn_ft:20231215005825p:image

epsilon69399.blog20.fc2.com

 

子VS子は筋であれば基本的に全て押し有利、無筋は残り2〜3巡であれば押し有利、親VS子は全て押し有利、子VS親は筋のみ押し有利といった感じで覚えると分かりやすいですね。多くの人の感覚より押し有利かもしれません。それだけ形聴によって実質的に得られる2000点程度がバカにならないということでしょう。

 

第四節 聴牌外しの基準

麻雀においては、リーチとダマだけではなく仮テンというのも選択肢にあります。むしろ仮テン(役がなく、ツモでしか和了できない状態のこと、取りダマなど色々言い方はありますがここでは仮テンとさせていただきます)よりも、聴牌外しが正解になることが多いです。例えば以下の牌姿はどうでしょうか。

13678m3456p23499s

特に誰からも仕掛けが入っていないならば、ここでは1m切り聴牌外し、36p切りダマ、36p切りリーチがあります。上述したようにここでは36p切りダマが最も最悪な選択肢だと思います。良形変化がほとんどないにも関わらずダマにしているからです。それでは1m切り聴牌外しと36p切りリーチどちらが良いでしょうか。ここでは「n巡目n種の法則」を提唱したいと思います。n巡目にn種の手替わりがあるのならば聴牌外しを検討する価値がある、という感じです。ここで、1m切り聴牌外しは4m2457pの5種類の平和がついてかつ待ちも良くなる手替わりが存在します。今回は平和で0.5翻上がることを考えると7.5種相当の手替わりでしょうか。そうなると単純に7.5巡、実際は6巡目程度なら1p切り聴牌外しを検討しても良いかもしれません。なんで「検討しても良い」っていう曖昧な言い回しかと言うと、そのくらい即リーが強くて和了を逃す損失が大きいからなんですよね。だから実際はn巡目1.5n種の法則、とした方が良いかもしれません。ここら辺の詳しい話は新科学する麻雀に載っているらしいので、もしよければそちらを参照してください。とにかく、

•仮テンするくらいなら聴牌外し
•迷ったら即リー
の2点を意識しましょう。

 

第五節 鳴き判断

最初、鳴くべき状況というサブタイトルにしようと思いましたが、それではあまりにも主張が強すぎるので鳴き判断というふわっとした感じで書きました。なので内容としては鳴くべき状況と思ってもらって構いません。

 

第一項 役牌

雀頭がないときや鳴いても和了が遠すぎる場合以外は基本的に1枚目から鳴きましょう。

 

第二項 断幺九

基本的に断幺九が見える場合には愚形は積極的に鳴いていきましょう。

 

役牌バックと断幺九の基準

愚形は鳴け、と言われても役牌バックと断幺九の鳴く基準は難しいものです。自身も数年間麻雀をやってきて、こればっかりは己の感覚で毎回判断を下しています。そのうえで言語化するならば

役牌バックは、鳴いた後に

2翻以下:良一向聴(リャンメンと役牌シャンポン残りの一向聴)

3翻以上:鳴けるところは全て鳴く

といった感じで良いと思います。もちろん第六項で後述するように、「押し有利」の要素が加わればこの限りではないでしょう。

断幺九は、鳴いた後に

2翻以下:

聴牌

•良良一向聴
•(微妙なライン) 良悪一向聴、良良良二向聴

3翻以上:鳴けるところは全て鳴く

といった感じでしょうか。こちらの微妙なラインも同様に「押し有利」な要素がある場合があるかどうかで判断すると良いでしょう、さらに言えば鳴きのフィールドであればあるほど鳴き有利になると思います。ところで1翻と2翻が同じ判断基準なのはどうなんだと言われそうですが、打点が1000点高い、ドラが重なれば3900点になる、という鳴き有利の要素と、既に1翻あるのでリーチの価値が高いという門前有利の要素が相殺された結果、1翻と2翻が同じ鳴き判断基準という風にしています。

 

第三項 混一色

ここで書くには長くなりすぎるので、詳しくは後述の第六章第三節で書いたのでそちらをご覧ください。

 

第四項 対々和

七対子派生の4対子1暗刻で対々和で5200以上が狙える場合や4対子で役牌を含んでいたり断幺九がつく場合は仕掛けていきましょう。最終的に対々和にならなくても役牌や断幺九として和了できるのならば御の字です。

色々書きましたが、対々和の急所とも言える、残った部分の鳴きやすさと守備力は常に意識したうえで鳴きましょう。

 

第五項 愚形鳴き聴牌取り 

愚形で鳴いて聴牌が取れるならば基本的に取りましょう。問題は

12567m12p12399s+安牌 (ドラなし)
のような手牌で、3m3pを何巡目から取るかです。個人的な感覚ではリーチや仕掛けが入っていなければ、6巡目にはどのようなフィールド、ルールであっても取ります。門前で聴牌すれば満貫が狙えるうえに鳴いてしまえば愚形のみ手にしかならないうえに手牌が短くなってしまうのでそれ相応のリスクがあります。卓全体の副露率が高くラス回避ルールであるようなネット麻雀のようなフィールドであれば、2巡目であっても鳴いて、卓全体の副露率が低くトップ取りルールであれば、6巡目まではスルーするという感覚です。もちろんその他に場況や点況といった要素はありますが、基本的に愚形で鳴いて聴牌が取れるならば鳴いて0点ということはないでしょう。ちなみにこれを用いるのは基本的に三色、一通、チャンタ系ですのでこの3つは忘れないようにしましょう。

 

第六項 形聴取り

そもそも和了できなさそう、または聴牌しても愚形リーのみなんかになりそうな手牌であれば、積極的に形聴を取りにいきましょう。具体的には以下の通りです。

前提:リーチや高そうな仕掛けが入っていない

•12巡目の二向聴

•12巡目の一向聴で特に愚形部分

•愚形リーのみになりそうな手牌で守備力のある手牌

最後に関しては24889m246p89s西西西(西はオタ風、ドラ1s)のような手牌があるとします。はっきり言ってこの手牌は1巡目、つまり配牌であってももう無理です。めちゃくちゃうまくいって、愚形ドラ1ですのでこれはもう配牌から形聴を狙っていきましょう。具体的には3m7sは鳴きます、リャンカンである35pは序盤であれば無理に鳴く必要はないでしょう。また、西が暗刻とはいえ、2副露するのは手牌が短くなりすぎて危険なため、2副露は基本的には形聴が確定する形から、で良いでしょう。

 

第七項 和了したいのに門前聴牌が難しいときの強引な鳴き

門前聴牌が難しい手牌だから強引に鳴く、まさにこれこそが鳴きの真髄だと思っている人は多いでしょう。実際自分もこの鳴き判断が副露率を大きく左右すると考えています。しかし、平場から何でもかんでも鳴いて良いわけではありません、やはり鳴いて強引に和了に向かうにはそれ相応の理由が必要です。具体的には
•自分が親
和了トップ
•ドラが2枚以上
•供託が2000点以上

といった条件があれば積極的に和了に向かうのが良いと思います。鳴いて狙う手役としては

•役牌
断幺九
混一色
三色同順
一気通貫
チャンタ

対々和
があります。とにかく役牌と断幺九の2つが強いので基本的にはこの2つを積極的に狙いつつ、他の手役も意識しておきましょう。

 

第八項 孤立ドラ役牌との心中

めちゃくちゃ表現が悪いですが、自分の中ではそう呼称しています。

以下の条件を揃ったときに発動します。

•基本的に和了する価値のない手である。
•手牌に守備力がある(他3人に共通の安牌が3枚以上ある)

•孤立ドラ役牌がある

何をするかというと守備力と孤立ドラ役牌を保ったまま鳴けるところを全て鳴きます。これによって得られる効果としては以下の通りです。

•万が一孤立ドラ役牌が重なったときに満貫の手に変わる
•形聴を狙える

•他家に孤立ドラ役牌と心中させることができる

ただし、これらは孤立ドラ役牌が生牌のときの話であり、2枚以上切れた場合なんかはひたすら形聴取りに切り替えていきましょう。残りのドラはもう赤3枚しかないので、他家のリーチや仕掛けもそこまで怖くはありません。

さらに言えばこれはオタ風がドラのときにも使えるテクニックですが、手役を強引に狙ってドラ字牌単騎待ちにするというテクニックがあります。

狙える手役としては
三色同順

一気通貫
チャンタ
七対子(一応)

混一色(一応)

があげられます。特に三色一通チャンタのみになりそうな手牌でドラ字牌単騎することで3900、場合によっては5200や満貫を和了するとめちゃくちゃ気持ち良いです。

 

第九項 海底戦術

鳴きといえば、上記で紹介したように和了に向かう鳴きがほとんどですが、和了に向かわない、特に終盤での鳴きも重要です。

 

海底ずらし

最もポピュラーな和了に向かわない鳴きと言って良いでしょう。海底ずらしをする場合には自身がちゃんと安牌を持っていることを確認してからしましょう。

 

ツモ番消し

暗槓やポンによって他家のツモ回数を減らすことができます。かなりテクニカルなこととしては、暗刻、特に字牌暗刻の牌を切ることで同じ牌を切ってもらい、その牌をポンすることでツモ番を消すことができます。鳴く場所によってはツモ番が増えてしまうのでそこだけは注意しましょう。

 

海底もらい

海底が上家のときに出来メンツを上家から鳴いて、海底を自分にずらすことで、聴牌チャンスをツモ1回のみからツモ1回に加え、上家からの鳴きを合わせた2回に増やすことができます。

 

ツモ番飛ばし

自分が聴牌していないかつ他家3人が聴牌していそうなときに、自分のツモ番をスキップして他家のツモ番を増やさせることで他家の横移動チャンスを増やします。仮に満貫をツモられたとしても、自分が子であるなら-3000点が-2000点で済みます。ただし、海底が親になってしまうような鳴きは基本的に控えましょう。 

 

形聴取り

第三章 第三節でも紹介したものです。形聴は取れるなら取りましょう。特に3段目に差し掛かっているのに二向聴の状態ではとても和了とはほど遠い状態ですので鳴いてとりあえず一向聴にはしておきましょう。気をつけるべきは守備力と放銃のリスクくらいです。ほど遠い和了よりも確実な形聴でしょう。

 

形聴維持

自分が既に形聴している状態で、鳴くことによって安全牌を切りつつ形聴を維持できるならば鳴きましょう。分かりやすい例だと、形聴の待ち牌がこれに該当します。これを鳴くことで、手牌のどの牌を切っても形聴を維持することができます、これを仮和了なんか言ったりします。

 

終盤の鳴き意識

•形聴を取れそうなら取る
•形聴維持しつつ安全牌を切れる鳴きができるなら鳴く

•海底がリーチや仕掛けをしている人ならずらす
•他家3人が聴牌濃厚なら自分のツモ番を飛ばす
•海底が上家の場合出来メンツをチーして海底を自分にすることで形聴チャンスを1回増やす(頻度低)

字牌暗刻を切り出すことで同じ字牌を切ってもらい、その字牌をポンすることでツモ番を減らす(頻度低、字牌単騎には注意)

 

おまけ 鳴きで少し意識しておくこと

当然のことですが、チーは上家からしかできません。となると、上家が鳴ける牌を捨ててくれない、つまり絞ってきた場合、一気に和了が難しくなります。上家がトップ目で絞られるから〜と良く言われますが、トップ目だからこそアシストしてくれる場合もあります。とにかく、鳴きをする場合は上家に絞られないかどうか、もし絞ってくるのであれば鳴きを控えるのが良いでしょう。

それではポンはどうでしょうか?ポンならば1人に絞られたとしても他の2人からは鳴けるので、そこまで痛手ではないように思えます。むしろポンで意識することは下家、対面、上家どこから鳴くかでしょうか。下家から鳴くことで対面や上家のツモを飛ばして鳴くことができます。(下家のツモは増えることには注意) 一方で、上家から鳴く場合は本来得られるはずのツモの権利を放棄して鳴いていることになります。実際、下家だから鳴く、上家からだから鳴かないというのはあまりありませんが、判断材料のひとつとして、鳴くかどうか迷ったときに考えると良いでしょう。

 

第六節 リーチと鳴きのタブー

 

一昔前のセオリーとして、リーチは

•高打点
•良形
•先制
のうち2つ揃ったら押せ、鳴きは遠くて安い仕掛けはするなといったものがあります。しかし麻雀のセオリーは日々進化しており、現代ではリーチはかなりラブに打って良いものであり、鳴きも積極的に仕掛けて良いという感じになってきました。したがってこれらのセオリーを現代風に書き換えるならば、リーチは

•高打点

•良形
•先制
ひとつでも満たしていたら押せ、鳴きは
•速い
•高い
•守備力がある

ひとつでも満たしていたら鳴いて良い

という風に表現できるでしょう。もちろん、「守備力はあるけど遠くて安い鳴き」というのは実際にはかなり少ないので鳴きのタブーに関しては特に変わっていないといっても差し支えないでしょう。

しかし、最も大事なのはこれらのタブーを満たしているから/満たしていないから、ではなく、リーチするのであればリーチする場合としない場合、つまりダマの場合の期待値の比較、鳴きの場合であれば鳴いた後と鳴く前、つまり門前の期待値の比較をすることです。

 

第七節 愚形リーチのみの判断基準

基本的に愚形リーチのみになるような手組は避けるべきですが、それでも手なりで進めていたら愚形リーチのみを聴牌してしまった、ということは往々にしてあります。そんなときには以下の要素を考慮して仮テン(ダマテン)にするか、リーチするかを判断します。

•待ちの良さ
•仕掛けをしている人および表ドラ
•巡目
•点数状況

 

待ちの良さ  

Tier0 字牌シャンポン、筋19シャンポン

Tier1 筋2378、中筋456、19シャンポン

Tier2 13や79>12や89≧24や68

Tier3 35や68

*46はプレミアの赤5引きがあるため、点況にもよるが基本的にはTier2~Tier3

*シャンポンは2つの待ちの強さを平均して、0.5ランク程度上げるとよい、ただし中張牌のシャンポンはリャンメン変化も多いことに注意

*ペンチャンは変化がないが、24や68のカンチャンはリャンメン変化がある

 

仕掛けをしている人および表ドラ

表ドラが3~7かつ仕掛けをしている人がいる場合は要注意。その仕掛けをしている人がドラを複数枚持っている可能性があるため。逆にドラがオタ風字牌だったり、既に複数枚見えていればあまり警戒しなくてもよい。

 

巡目

遅ければ遅いほど他家の追っかけリーチやダマテン放銃が怖い。基本的には早いほど有利であるが、早すぎると手替わりを待つという選択肢も出てくるので6巡目あたりが最も愚形リーチに適していると考えてよい。

 

点数状況

凹みすぎていると、高打点を狙ったり大きな横移動を祈った方が良く、逆にトップ目だと無理に愚形リーのみなんかを打つ必要はないので少し凹んでいるくらいが最も愚形リーチに適していると考えてよい。

 

第四章 読みの技術

 

第一節 序盤の捨牌読み

序盤の捨牌、具体的には3巡目までの捨牌で他家の手牌のおおよその方針を読むことができます。もちろん、あくまでも読みであって絶対ではありませんが、おおよそであっても他家の方針を知ることで自分の手組に活かすことができます。

一応前提ですが、以下の捨牌読みは全て2枚目と3枚目は手出しとします。

さて、3巡目までの捨牌はおおよそ以下の5通りに分類することができます。ちなみに以下でいう変則手は大まかに
チャンタ

七対子
混一色
国士無双
を指します。

 

字牌あり

①オタ風→役牌→数牌

②役牌→オタ風→数牌

③数牌→字牌

 

字牌なし

④2種類以下の数牌のみ

⑤3種類の数牌

 

①役牌→オタ風→数牌

おそらく最も普通の手牌進行です。

得られる情報としてはせいぜい

•ある程度真っ直ぐの手組だが、1巡目に役牌を切るほど手牌は整ってはいない

字牌を先に切っているので変則手ではない

 

②役牌→オタ風→数牌

かなり勝負手であるときの手牌進行です。

したがって得られる情報としては

•かなり真っ直ぐの手組であり、勝負手である
•役牌を先に切っているので、①以上に変則手である可能性は低い

③数牌→字牌

最初はあまりやる気がなかったが3巡の間にやる気のある手牌に変わった、あまりにも手が良すぎるため逆に字牌を抱えていたなど様々なパターンが考えられます。かなり謎が多い捨牌なのであまり深く読まない方が良いかもしれません。

 

④2種類以下の数牌のみ

高確率で染め手ですが、あまりやる気のない手牌だったためとりあえず数牌から切っている、孤立字牌が1枚もないなど様々なパターンがあります。基本は染め手を疑いましょう。

 

⑤3種類の捨牌

④同様にあまりやる気のない手牌だったためとりあえず数牌から切っている、孤立字牌が1枚もないなどのパターンがありますが、基本は変則手を疑い、あまり速くないと考えるのが良いでしょう。

 

第二節 幺九牌の副露で警戒するべき手役

 

幺九牌の副露をしてしまうと断幺九がなくなるため、和了できる手役が大きく限られます。そのため相手がどのような手役で和了しようとしているのかを推測することで、放銃を回避しやすくなります。具体的には以下の手役が怪しいです。

 

•役牌
混一色
対々和

三色同順
一気通貫
チャンタ


本命は役牌バックと混一色系です。特に役牌バックの場合には何気なく切った役牌で放銃してしまう可能性が高いので十分に注意しましょう。混一色はそもそも河が分かりやすいですね、対々和は出現率自体が低いですが、放銃時の打点が高いので、2副露ポンが入ったときには注意しましょう。

第三節 何枚ドラを持たれているかの期待値

 

自分がドラを持っていないことは、自分の手牌の価値が低いだけでなくそれだけ他家がドラを持っていることになります。それでは実際にドラが何枚見えていたらどのくらい他家にドラを持たれているのでしょうか?

以下は相手の手牌と山のドラ濃度が同じ場合、相手がドラを引いたときにそのドラを手放さないものと仮定した場合、巡目が経つにつれて配られる平均ドラ枚数の山に埋まっている枚数の期待値になります。

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見ての通り、ドラは流局までに1.5枚程度配られ、もしドラが1枚も見えていないならば中盤以降は他家がドラを平均1.5枚持っていることになります。こう考えると7枚あるはずのドラが1枚も見えていないときの恐ろしさが分かると思います。

また、字牌がドラのときは基本的にドラは赤3枚のみになるので、警戒度は小さくなりますが、その字牌のドラを使われていた場合ほとんど満貫になってしまうということには十分に注意しましょう。同じドラ字牌でも、孤立ドラ役牌には注意を向ける人が多いですが、孤立ドラオタ風には注意が薄れてしまう人が多いと思います。

 

第四節 字牌モチモチ確率

みなさんは字牌がモチモチだったため和了できなかったという経験が多いではないでしょうか?特にネット麻雀では後から他の人の手牌を見ることができるため、この字牌はどこにあったんだろうかと思えばやはりモチモチだったということも多いと思います。

まず、配牌において字牌がモチモチになっている確率は非常に低く、3.6%程度しかありません。
では、山に2枚とも字牌が埋まっている確率はというと以下のようになります。

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このように、終盤になるにつれて字牌が2枚とも埋まっている確率は低くなり、誰かしらに字牌を持たれている確率が上がっていきます。
また、他家が字牌を絞ってくるタイプであればあるほど字牌モチモチ確率は上がります。

 

第五節 ツモ切りと手出し

みなさんはツモ切りと手出しをどのくらい見ているでしょうか。全く見ていないという人もいれば重要なところだけ見ているという人もいると思います。以下の優先順位でツモ切りと手出しを見ることを推奨します。

1. 2副露以上の副露後手出し

2. 副露者かつ聴牌していそうな人の最終手出し

3. 重要そうなところの最終手出し(特に七対子)

まず、1.はよく言われる「鳴きの直後にでてきた牌の跨ぎ牌はとても危険」というやつですね、例外は色々ありますが。2.に関しては最終手出し以降に切られた牌は見逃しをしていない限り全て安全牌です、当たり前ですね。3.に関しては七対子があるかどうかだけは確認しておきましょう。ベタ降りしているのに、甘く打ってしまった1枚切れ2枚切れの字牌七対子に刺さってしまうというのが最悪です。とにかく、

•2副露以上の副露後手出し牌の跨ぎ筋は危険
•副露者かつ聴牌していそうな人の最終手出し以降は全て安全牌

•手出しが入ったときは余裕があれば七対子について考える

•門前者の最終手出し以降は向聴数が進んでいない
•手出しした牌はその前に切られた牌よりも価値の高い牌であった

あたりを意識すれば十分だと思います。手出しツモ切りを活かした読みは詳しく書いていくとキリがないので本節ではここまでにしますが、気になる人はぜひ勉強してみてください、自分自身も勉強中です。

 

第六節 河の情報処理

たいそうなタイトルしてますが、実際は手出しツモ切り同様に河の情報を全て処理する、具体的に言えば誰がどの牌を何枚ずつ切っているかなんて記憶することは不可能なので、リソースをどういう順で割くかというお話です。

 

0. 字牌の枚数

自分が持っている字牌が何枚切れているかを気にする人は多いでしょう、もちろん自分も気にしています。序盤であれば当然意識するべきですが、中盤以降でどの字牌が何枚ずつ切れているかなんかを気にする必要はほとんどありませんし、成績に与える影響も低いので、序盤のみ気にするべき情報ということで0.として書きました。一応副露している人がいる場合は役牌バックの可能性を考えるためにどの役牌が生牌かくらいは気にしておくと良いでしょう。

 

1. 愚形ターツの残り受け入れ枚数

とても重要です。なぜなら愚形ターツといっても受け入れ枚数4枚と3枚では天と地の差があるからです。具体的に言ってしまえば、本来愚形ターツ最弱であるペンチャンですら、基本的にわずかにペンチャンの方が孤立37よりも強いですが、1枚切れになった途端孤立37が圧倒的に優勢になります。別に普段から愚形ターツを過度に嫌う必要は全くありませんが、1枚切れ愚形ターツは嫌うべきでしょう。

 

2. 良形ターツの残り受け入れ枚数

良形ターツと書きましたが、基本的にはリャンメンターツを想定しています。リャンメンターツは3枚切れていても愚形ターツより強いのであまり何枚切れているかを気にしないことも多いですが、自分がタンピン形の一向聴であるとき、リャンメンターツの4枚目の牌が出たならば、これをスルーしてしまえば愚形ターツと同じになってしまうので巡目にもよりますが基本的には鳴くべきでしょう。ましてや、極端な話5枚切れや6枚切れになってしまえば愚形ターツよりも弱いわけですから、良形ターツの残り受け入れ枚数は気にしておきましょう。

 

3. 孤立牌の隣の枚数

たとえば孤立牌の3mと7mがあったらどちらを切るべきでしょうか。そんなの場況によると言ってしまえば、まさにその通りです。何切るシミュレーションにかけてみましたが、2つ隣の牌が切れている枚数よりも隣の牌が切れている枚数の方が圧倒的に重要だったので、まずは隣の牌が何枚切れているかを確認しましょう。それでも差がなければ場況などで決めるべきでしょう。とはいっても個人的には

隣の牌が4枚切れている>自身がドラ>隣の牌が2〜3枚切れている>隣の牌がドラ、手役がつきうる>隣の牌が0〜1枚切れている

くらいの感じだと思います。

(注)ドラ1想定、ドラ0であれば全力でドラや手役を狙うべきですし、ドラ2以上であれば受け入れMAXで打つべきでしょう。

 

4. 縦引きおよび現物の枚数

どういうことだ?と思われる方も多いと思いますが、そもそも他家が切った牌を残すメリットはその人に対する現物になることで、デメリットはその牌が対子になりづらいことです。最も、他家が序盤にその牌を切ったということは、その牌の隣の牌の場況が良いということなので、よほど対子が欲しいとき以外は残しておいてあまり損はないでしょう。普通のメンツ手であれば2対子あれば十分です。

 

5. 他家への安全牌

これが1番優先度が低いとはどういうことだ、と思われる方も多いと思いますが、そのくらい麻雀というゲームは他家への安全牌を気にしすぎては勝てません。強いて言うならば5〜6巡目くらいになったら親の現物の枚数を気にしたり、場合によっては安牌の字牌を抱える、という感じで良いでしょう。字牌を抱えすぎるがあまり、自分の手が進まなくなり和了できなかったり、終盤に放銃してしまうようであれば本末転倒です。

 

第五章 オーラスでの立ち回り

 

第一節 和了トップでの立ち回り

分かりやすく和了トップと書きましたが、和了すればラス回避といった状況でも本質的に立ち回りは変わりません。

和了トップの状況では基本的には鳴いて和了を狙います。第三章第四節でも触れましたが、和了トップでは門前聴牌が難しいようであれば

•役牌
断幺九
混一色
三色同順
一気通貫
チャンタ

を後々付けでも良いので狙っていきます。どの手役が1番近いかを判断するのは慣れが必要ですが、とにかく経験あるのみだと思います。

 

第二節 オーラスにおける押し引き

オーラスにおける押し引きは基本的に満貫をベースにして考えます。自分が満貫をツモれば逆転できる、他家に満貫をツモられても逆転されないが満貫を放銃してしまうと逆転されてしまう、といった具合です。それを踏まえたうえで大雑把には

仕掛けやリーチをしている他家が満貫をツモっても逆転されない場合は降り、ツモられたときに逆転されるなら押し

がひとつの基準として分かりやすく良いと思います。ただし、放銃したときに着順が2つ以上落ちてしまう場合はこの限りではありません。もちろん跳満以上をツモられたり放銃してしまうこともときにはありますが、それはそれとして割り切りましょう。

 

第三節 西入における考え方

ネット麻雀ではなぜか西入というルールが導入されています。全員が3万点未満であれば終了しないというものです。

西入における考え方はこちらの考え方がとても参考になると思います。

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youtu.be

理想的には3万点を超える和了を目指すべきですが、難しいようであればひとつでも上の着順を目指しましょう。これは南3局における判断でもそうですが、基本的にオーラスの着順期待値は局開始時における着順と強い相関があります。

 

第四節 子でオーラス断ラスにおける立ち回り

子でオーラス断ラス、つまり事実上の目なしのときにどう立ち回るべきでしょうか。結論としては、素点がほとんどないルール、つまり完全順位制のルールならば少しでも逆転の可能性を上げるならば役満を狙うべきです。ではどのような手牌からどの役満を狙うべきでしょうか。

 

四暗刻

基本的にはこれを狙いましょう。どれだけ対子や暗刻がなかったとしても、他の役満が全く見えないのであればこれが役満への最短ルートです。

 

国士無双

平場であれば9種でも狙ってはいけないと言われる国士無双ですが、断ラス時であれば関係ありません。6種以上であれば狙いましょう。

 

大三元 小四喜

平場であれば対子2種類孤立1種類であれば、大三元チャンスか?となるところですが、断ラスであれば対子2種類のみもしくは対子1種類孤立2種類でも狙っていきます。小四喜の方が大三元よりも当然要求値が高いですが、考え方はおおよそ同じです。

 

字一色 清老頭

字牌の対子3種類、孤立字牌多数ならば狙いましょう。といっても字一色は自分も和了したことがないのでどこからが狙えるのかは分かりません。清老頭も考え方は同じですが字牌は7種類である一方で19牌は6種類しかないため、清老頭の方が難しいです。

 

第六章 手組み

 

第一節 序盤の方針

序盤の方針に関しては、システム化できると考えこのような表を作りました。

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•押し有利になる要素があるか
•門前聴牌できそうか

•ドラが何枚あるか
の3つの要素によって序盤の方針を決めることができます。このようにシステム化しておくことで、序盤の打牌には自信を持つことができるのではないでしょうか。

 

おまけ 配牌をもらった時に確認すること

•役牌対子があるか

•ドラがあるか

•頭があるかどうか
•メンツとリャンメンの数

•向聴数(優先度低)

なお、向聴数に関してですが、

対子がある場合: 8-MIN(ブロック数,5)-面子数

対子がない場合: 8-MIN(ブロック数,4)-面子数

となります。「対子がある場合は5ブロック0面子が三向聴」と考えると分かりやすいと思います。実際配牌平均向聴数は第一ツモの後で平均3.15程度なので、このくらいですね。まあ正直、自分の今の手牌が三向聴か四向聴かなんて知っていてもどうでも良いんですが、一瞬で分かるようになると気持ち良いです。

 

第二節 愚形リーチのみを避ける手組

何も考えずに真っ直ぐ手を進めていると愚形リーチのみになってしまったという経験がある人は多いのではないでしょうか。そういった場合は以下を意識することで愚形リーチのみになる確率を少しでも下げることができます。

七対子混一色などの変則手

断幺九
一盃口

三色同順

一気通貫
チャンタ

以上のような手役を狙う、またドラや赤5の受け入れを作っておく。といった感じです。特に、配牌でドラがなかったとしても18巡あればドラを引く確率は53%程度あると言われています。チーを含めるともっと多いですが、実際は18巡以内に誰かが和了して終わることが多いので、35%〜40%といったところでしょうか。とにかく、真っ直ぐ手組をするのであれば常にドラを引いたときのことは考えておくようにしましょう。

 

第三節 安牌1枚進行について

競技麻雀、特にMリーグなどを見ていて、3枚切れの字牌を抱え続けている光景を見ないでしょうか?3枚切れの字牌というものは国士無双以外は誰にとっても使いようがない、いわば完全安牌です。安牌を抱えることによるメリットは
・他家からリーチや仕掛けが入ったときに降りやすくなる

・押し返しやすくなる

といったものです。デメリットは当然

・速度が下がることがある(先制聴牌が取りづらくなる)

・打点が下がることがある

となります。したがって、これらのメリットデメリットを理解した上で安牌を残すべきでしょう。それでは安牌を残すかどうかはどのように決めるべきでしょうか。

判断材料としては

・打点が低い

・形が十分に良い、またはとても悪い

(形が十分に良いと安牌を持っていた方が押し返しやすくなる一方で、形がとても悪いとそもそも他家から先制リーチが来る可能性の方が高いため)

・余剰牌が打点や形をあまりフォローしていない

(ドラや愚形フォローなどではない、余剰牌の手牌への貢献度が低い)

・余剰牌が他家(特に親)への危険牌である

・自分が他家(特に親)への安全牌をほとんど持っていない

あたりの条件がいくつか揃えば安牌1枚進行をした方が良いでしょう。

しかし、基本的には迷ったら安牌を抱えずまっすぐ手を進めた方が良いでしょう。

特にMリーグでは勝負手だったり点数が凹んでいるのにやたら安牌を抱える選手が目立つように思います。

勝負手であればブクブクにする、勝負手でないならそもそも5~6巡目から他家への危険牌を処理して降りる、といったメリハリ進行が良いと思います。

一応大雑把な基準としては、5〜6巡目あたりに

牌の価値を

愚形フォロー>強浮き牌≒愚形ターツ>愚形を含むときの6ブロック目愚形ターツ≧良形フォロー≧愚形含むときの孤立3〜7牌

(4ブロック以下であれば数牌は基本的に持つ、愚形ターツは2枚セットなことに注意)

として、

ドラ0

愚形フォローと強浮き牌以外は切って安全牌を持つ(ドラ0では手役やドラが絡む強浮き牌の価値はとても高い)

ドラ1

三向聴以下: 愚形フォロー未満は切って安全牌を持つ

二向聴: 愚形含むときの6ブロック目愚形ターツ以下は切って安全牌を持つ

一向聴: 良形フォロー以上は全て持つ(良形フォローは場況に応じて)

ドラ2以上

形が十分に良いとき以外は安全牌を持つ必要なし

といった感じで良いでしょう。とにかく字牌持ちすぎ病になるのは良くありません。

 

第四節 孤立ドラ役牌の立ち回り


配牌に孤立役牌ドラがある場合に、いつ切るか迷う人は多いと思います。孤立ドラ役牌の切るタイミングは基本的には

•第一打に切る
•手牌が整ってきたら切る
•絞り続ける
の3通りです。手牌が強ければ第一打に切る、弱ければ絞り続ける、分からなければとりあえず持っておいて切るか絞るかを選択する、といった感じでも良いでしょう。

 

門前聴牌が難しそうかつ聴牌してもリーチのみになりそうな場合

これはもう配牌から絞り続ける方針、言ってしまえば後述する配牌降りで良いでしょう。ただしドラ役牌を重ねた場合や赤5を引いてきたときにはもしかしたら押すことがあるかもな、ぐらいの手組で良いと思います。また、特定の条件が揃った場合には鳴きも視野に入れましょう。詳しくは第三章第四節第五項参照。

 

門前聴牌ができそうだがリーチのみになりそうな場合

どのくらい先制が取れそうかにもよりますが、リャンメン+メンツが3個以上になった、とかなら(つまりリャンメンを埋めるだけでリーチが打てる)孤立ドラ役牌を切っても良いかもしれません。大雑把な孤立ドラ役牌の強さとしては28と37の間という認識ですが、もちろん場況などを見て判断しましょう。

 

門前聴牌ができなさそうだがドラ1など役がある場合

まず、孤立役牌ドラと赤を1枚ずつ持っているというのは仮に門前聴牌が難しそうであってもものすごい勝負手です、それは意識しておきましょう。なぜなら数牌のドラは3枚中1枚、ドラ全体で見ても7枚のうち2枚を自分が掌握しているからです。この場合第一打で鳴かれないうちに孤立ドラ役牌を切ってまっすぐ手組しても良いのですが、相当門前聴牌できなさそうな場合には門前聴牌できそうになるまで抱えておいて、6巡目あたりに絞り続けるか切って勝負向かうかを決めると良いでしょう。

 

門前聴牌ができそうかつドラ1など役がある場合

第一打に切りましょう。

 

変則手

ドラが役牌のときには混一色七対子といった変則手がいつもよりも強くなります。理由としては

•ドラが数牌のときよりも満貫が作りづらくなる
•孤立ドラ役牌を変則手に使える

からです。変則手の特徴として普通の門前聴牌を諦める代わりに守備力が高く満貫をワンチャン作れる、というものがありますが、そもそも他家も門前で満貫を作りづらい、ドラ役牌ポンに対処できる、自分がドラ役牌を使えた場合には簡単に満貫になる、と全ての強みが活かせるからですね。

 

基本的に自分の手牌を上記の4つに分割して、変則手を常に視野に入れつつ

•第一打に切る
•手牌が整ってきたら切る
•絞り続ける

を選択すると良いでしょう。

 

第五節 字牌対子2組の立ち回り


配牌に白發とそれぞれ対子で持っていたらどうですか?多くの人は多少なりとも興奮するでしょうし、中を1枚も持っていなくとも大三元が頭によぎるという人もいるでしょう。よく言われる役役対子のセオリーとして「役役は満貫にせよ」というものがあります。しかしこれは個人的には懐疑的です。理由はとても単純で、「和了れない満貫よりも和了れる1000点」だからです。タンピン形の良良一向聴は12巡目までは鳴かないのがセオリーと言われていますが、逆に言えば12巡になれば門前での満貫の和了を見切って鳴くということです。このくらいのバランスさが本来は必要なはずです。ただ、それらを踏まえてもやはり役役対子は満貫を狙いたいものです、大まかな基準として以下を満たすのであれば積極的に満貫を狙いにいって良いと言えるでしょう。

 

第一項 ドラがある場合
ドラが1枚でもあるなら満貫は現実的であるといって良いでしょう。ドラが2枚ないと役役で満貫にはならないのではないか?と思われた方はまさにその通りなのですが、現実的にはもう1枚追加でドラを引いてくる確率は流局までに50%程度、もちろん流局までに終局する可能性は高いのでそれを踏まえても30%以上はあります。さらに言えばポンした役牌をカンしてドラが増えることもあります。したがって役役ドラは十分満貫が現実的といえるでしょう、もちろん場合によっては3900でも十分な打点であることは言うまでもありません。ちなみに三色や一通やチャンタという手役を狙うという手もありますが、当然ですが打点は倍にしかなっていません。したがって和了率は手なり進行の半分以上、失点リスクも考えると和了率が6~7割程度保たれるならば手役を狙っても良いでしょう。

 

第二項 混一色
混一色が見えるのであればやはり積極的に混一色を狙うと良いでしょう。役役が対子であるということは混一色の難易度が下がっていると言えます。

 

第三項 対々和
配牌で役役対子を含めて4対子以上あるならば現実的に対々和を狙って良いでしょう。もちろん役役が対子であるのですから片上がりにはならないため、どこからでも対子をポンしていくという人が多いと思いますが、順子、特にリャンメン部分を鳴くのは控えるという意識が必要かもしれません。

 

オタ風2組対子の場合

ここまでは役役対子の場合を取り上げてきましたが、対子がオタ風の場合はどうでしょうか。 この場合は対々和混一色に加え、七対子も本線に加えます。といっても、役役対子ほど強力な手牌ではないのであまり無理はしなくて良いでしょう。

 

役牌オタ風対子の場合

それでは役牌とオタ風が1組ずつ対子ならどうでしょうか。こちらもやはり対々和混一色が本線ではありますが、役牌をポンして、オタ風は守備力やポン材に使うという立ち回りでも十分でしょう。

 

第六節 混一色について

 

第一項 混一色を狙うべき条件

大きな条件としては

混一色にいけば満貫を狙える(ドラ表示牌が染め色もしくは字牌である)

・リーチをしてもリーチのみもしくは愚形2翻になりそう

・リーチをそもそも打てなさそう 
(具体的にはリャンメンターツ+メンツが2つ以下)

 

細かい条件としては

・その色の数牌+字牌が十分多い(3ブロック以上, 8枚以上など)

・全体的に字牌などを鳴きやすい

・上家からチーしやすい

 

また、役牌が対子のときには混一色を狙ったときと狙わなかったときの打点の比較をする。役牌がある時点で混一色にいけば3翻が約束されるので個人的にはかなり混一色にいきたい。

 

あたりがあると思います。結局麻雀というのは自分の手牌の価値を最大化するゲームなので、どれだけ混一色にいけそうでも混一色にいかなくても満貫が狙えるならそれで良いし、逆に混一色からどれだけ遠くても混一色がまだマシかつわずかにでも満貫が狙えるとかなら混一色を狙うべきです。したがって、その色の数牌+字牌が十分多い、は意外と要素としてはそんなに本質的ではなく、そもそも速そうな手牌でも意外に混一色和了できなかったり、逆に混一色から遠そうな手牌から一気に染まるといったことも多くあるので、あまりアテにはなりません。鳴きやすいかどうか、特に上家からチーしやすいかどうかは大きく、特に上家がラス目だったり、トップと競ってたりすると、かなり押してきてくれるので一気に鳴きやすくなります。上家の目線に立ち、下家が明らかに染めているときに押すかどうかを考えるのは大事だと思います。

門前で手が進められそうかどうかの基準ですが、メンツ+リャンメンで3ブロックあれば門前でも和了できる確率が高いです。面子+リャンメンが3ブロックあるのは十分に好配牌に分類されるでしょう。

 

第二項 混一色を満貫にするために

混一色に付随する役としては

 

1翻 (出現度順)

役牌(小三元含む)

表ドラ、赤5
一気通貫
チャンタ

その他偶然役


2翻

対々和

 

があります。

こうして列挙してみると少ないことが分かると思います。基本的には役牌、表ドラ、赤5頼みです。また、確率は低いですが対々和は複合さえすれば満貫確定なので、もし狙えるのであれば狙っていきたい手役ではあります。

 

上記の手役の種としては

役牌: 役牌孤立牌を持っている

表ドラ: ドラ表示牌が染め色

赤5: 赤5がまだ見えていない(確率小)

一気通貫: 残り3枚程度で一通が完成する

全帯幺: 幺九牌を用いて5ブロックを取れそうな雰囲気がある

対々和: 対子+刻子が4つ以上ある

 

以上のようになります、鳴き混一色は最も手役を狙う価値があるので、常に手役を大事にするのが良いでしょう。さらに言えばわずかにでも4翻が見えるのと、全く4翻が見えないのとでは混一色にいくかどうかが大きく変わってきます。とはいえ混一色のみ(いわゆるバカホン)でも全然和了しますし、逆に混一色にいけば4翻狙えそうな場合でも手なりで進めることもあるので、やはり状況次第と言えるでしょう。

 

第三項 混一色にいくときの仕掛け順

混一色の第1副露を何にするかはとても大事です。そもそも麻雀は副露した時点で自分からしても相手から見ても一気に手役のレンジが狭まるからです。幺九牌を含む副露が特にそうです。大雑把に断么九牌の副露、幺九牌を含む副露、オタ風の副露、役牌の副露で分類したいと思います。

 

断么九牌の副露

メリット

・比較的警戒されづらい

・比較的取り返しがつく

デメリット

・断么九牌を多く消費する

 

幺九牌の副露

メリット

幺九牌を整理できる(特に愚形部分の鳴き)

デメリット

・警戒されやすい

・取り返しがつきづらい

 

オタ風の副露

メリット

・特になし

デメリット

・強く警戒される

・防御力が下がる

・取り返しがつきづらい

・攻撃力が下がる

 

役牌の副露

メリット

・警戒されづらい

・+1翻が約束される

・取り返しがつく

デメリット

・防御力が下がる

 

ということで、鳴くか迷ったときは

役牌>>数牌(愚形部分)>>数牌(良形部分)>>>>>オタ風

という形になります。オタ風の副露は攻撃力も防御力も下がるうえに、混一色がバレやすいのでかなり良くない鳴きと言えます。一方で、役牌鳴きはかなり満貫に届きやすいので積極的に攻めて良いでしょう。防御力が下がることだけには注意です。数牌に関しては、防御力があまり下がらないので、特に愚形部分は積極的に鳴きましょう。

もし1副露してしまったならば2副露目何鳴くかは大して変わらないんで、和了できそうなら鳴く、そうでないなら鳴かないという感じで良いでしょう。

 

第四項 混一色にいくときの切り順

基本的には何を引いても混一色にいくと決めているのであれば中張牌からドンドン切り、〜を引いたら混一色をやめるのであれば19牌から切るのが良いです。ただし1巡目だけは19ないし28牌を切るのが良いでしょう。1巡目から456牌なんかを切っていたら目立ってしまうからです。

 

第五項 混一色における守備意識

混一色は守備力の高い手組とよく言われますが、それでも守備力は意識するべきです。具体的には二向聴以前ならば常に全員に対する安牌を3枚は持つようにしましょう。逆に一向聴であればバカホンでもない限りは3900以上の一向聴ということになるので、親リーに全ツしたって大した損失ではありません、聴牌してしまえばなおさらでしょう。

 

第六項 混一色での和了が難しいとき

終盤になってくると混一色和了が難しそうかどうかが分かってきます。しかし別にリーチが来ているわけでもなければ、他家から目立った仕掛けをされているわけでもないとき何をするべきでしょうか。やることは主に2つです。 
•染め色の牌を出していないならば出す
•染めてない色の数牌を抱える
前者はブラフであり、さらに他家に混一色を警戒させることができます。後者は形聴狙いです。染め色の牌は鳴けなくても染めてない色の数牌なら鳴きやすいでしょう、場合によってはそのまま役牌のみなんかで和了できることあります。とにかく、混一色を目指したのならば終盤まで自分の手牌の価値を最大化することを忘れず、他家をブラフで降ろし、貪欲に形聴を取りにいきましょう。

 

第七節 七対子について 

守備力を保ったまま高打点を狙える手役、といえば混一色の他に七対子があげられます。派手な仕掛けをする染め手に対して、七対子はコソコソ手組をするのでいわば対照的と言えるでしょう。

それではどのようなときに七対子を狙うべきでしょうか。

•門前でも鳴きでも和了が難しそう
•ドラが0枚
•表ドラを手牌に組み込むことができない
以上のような条件を満たすときには七対子を狙っても良いでしょう。要するに「手牌の形が悪く、ドラが0枚で、特に表ドラを引いても使えない」ならば七対子を狙う余地は十分にあるでしょう。
七対子に関してはこちらの手組が参考になると思います。

witchverse.hatenablog.com

 

第八節 三色同順一気通貫について

そもそも三色同順一気通貫を同じ括りで考えている人はかなり少ないと思いますが、自分は似た括りで考えています。三色同順一気通貫には共通点があり、それは「必ず決まった3メンツ=3順子を使う」ということです。とても当たり前のことを言っているようですが、非常に大事なことです。三色同順一気通貫には、打点を上げるためのものと、速度を上げるためのものがあります。

 

打点を上げるための三色一通

主にドラ0かつ他に手役がつかないときに用います。こうなった場合、三色一通に決め打って、三色一通に使うパーツ+1メンツ+対子以外の全てを払って安全牌を持ちます。こうすることで、七対子混一色のように、守備力を保ったまま高い打点の手組をすることができます。

 

速度を上げるための三色一通

ドラが2枚以上あったり、和了トップなど、全力で和了したいにもかかわらず、形が悪かったり急所が上家から出てしまうということがあります。こうなった場合は門前や断幺九よりも鳴き三色や鳴き一通の方が速いのではないか?ということを考えましょう。特に、チーして最強役である断幺九を捨てて鳴き三色や鳴き一通に移行するというのは慣れていないと咄嗟にできないので、普段から鳴き三色や鳴き一通は意識しておきましょう。

 

第九節 チャンタ系について

赤一発裏アリルールにおいて最弱の役は?と聞かれるとみなさんは何と答えますか?おそらく少なくない人がチャンタを思い浮かべるでしょう。実際、チャンタ純チャンを全く意識しなくても麻雀というゲームは勝ち越せる、といっても過言ではないでしょう。実際、自分は700半荘程度でチャンタを12回、純チャンを2回しか和了していません。このうち、意識してチャンタを手作りしたのはいくつでしょうか……というレベルです。しかし、チャンタという役がせっかくあるのですから、使えるものは使っておきましょう。

 

混一色や役役に絡めるチャンタ

混一色という役は意外にもチャンタが絡みやすいです。字牌で3ブロック、19でそれぞれ1ブロックずつといえば想像しやすいでしょうか。特に混一色役牌で3翻しかないときにはチャンタを絡めて満貫を狙いにいきます。役役も、無理してチャンタを狙いにいくことはないですが、2000が3900、場合によっては3900が満貫になるわけですから、狙う価値はあると言えるでしょう。

 

速度を上げるためのチャンタ

これはMリーグで出てきた佐々木寿人選手の配牌です。

1138m1257p3899s西西 ドラ西 南場南家

せっかくドラが対子にもかかわらず、肝心の西は役牌ではなく、手牌も決して良くありません。ここからなんと佐々木選手は5p切りを選択しました。これはチャンタドラドラ決め打ちと言えるでしょう、また、西のポンや123も789も遠いですが三色が絡めば満貫も現実的です。少なくとも門前で和了しにいくよりはよっぽど和了率が高いと言えるでしょう。

 

孤立役牌ドラを用いたチャンタ

123m22799p11s北北北發 ドラ發 東場南家 6巡目

發を切れば確かに一向聴ではありますが、せいぜい愚形リーのみにしかならず、あまり和了を狙いにいく価値はありません。実はこれは自分の手牌なのですが、自分はここから2p切りを選択しました。もちろんこれはチャンタ狙いの選択ですので、ここから手が進むものは全て鳴いて最終的にチャンタ發単騎待ちにするつもりでした。もちろん、そう簡単に、ましてや仕掛けが入っている状態でドラの發は容易く出るものではありませんが、もし和了できればだいたいはテンパネして5200点の和了になります。万が一發を自分で重ねようものなら、チャンタ関係なく發ドラ3の満貫になります。さらに今回は字牌が暗刻ということで、守備力も全く問題ないと言えるでしょう。

 

あまりに手牌に価値がないときのチャンタ狙い

これが一番単純ですね。まっすぐ打って守備力が低いまま愚形リーのみに向かうよりは、ある程度守備力がありつつ満貫を狙えるチャンタを狙うと良いでしょう。ただし、チャンタが門前で完成するのは本当にレアケースです。体感ですが、メンホンよりもレアだと思います、大前提としてこの手は門前で和了できる確率は低いんだ、ということを覚悟したうえで守備力を保ったままチャンタを狙うと良いでしょう。

 

第十節 他家が染め手を狙っているときの立ち回り

他家が不自然な鳴きをしたと思って河をよく見てみると、
染め手を狙っていることに気づいたということがよくあると思います。他家が染め手を狙っているときにはどう意識して立ち回るべきでしょうか。

 

押し引き基準を決める
~向聴で相手の染め牌が溢れていないなら~までは押す、
染め色が溢れてしまったら~になったときだけ押す
といった感じで大雑把でも良いので押し引きのボーダーラインを決めるのが良いと思います。
迷ったら、相手の染め色が溢れていないうちは押す、溢れちゃったら引く、とかで良いと思います。これを逆手に取られる可能性もありますが……

 

孤立染め色牌や字牌を先に処理する
相手の染め色牌や字牌は先に処理するのが理想です。せっかく聴牌したのに浮いた染め色牌で放銃してしまったら元も子もないですからね。
ただし
・その場で鳴かれるだけならまだしも、放銃する可能性がある
・牌効率上、ロスになる可能性がある。
の2点は注意する必要があるでしょう

 

染め色牌や字牌を絞る
自分の手がとても染め手に立ち向かうのに見合う価値が鳴い手である場合は、染め色牌や字牌を絞るのもひとつの手段でしょう。
特に、自分の下家が染め手を狙っている場合はなおさらです。ただし、原則として赤一発裏アリ麻雀では過度に絞りをおこなう必要はないでしょう。

 

ターツ選択
ターツ選択をする際に、染め色と染め色でない牌どちらを狙うべきでしょうか。
染め色を待ちにするメリット
・染め色のターツ落としをしなくて良いので、鳴かれたり放銃の抽選を受けずに済む
・染め色を狙っている人から零れ落ちて和了できる可能性がある
染め色を待ちにするデメリット
・染め手への警戒もあいまって、脇の二人からはさらに出づらくなる
・染め色牌は他家に持たれている可能性が高いため、山にある確率が低い
結論としては、あまり気にしすぎない、というのが良いでしょう。強いて言うならばその場でのターツ落としで放銃の可能性が高い場合は染め色のターツ落としをせずに、放銃の可能性が低い場合は染め色でないターツを選択すると良いでしょう。

 

リーチ判断
染め色の牌で待っている場合はリーチしない方が良いという意見があります。これは一見正しそうに感じます。しかし、逆に言えばダマでも出づらくなっているとも言えます、そのため、大雑把に言ってしまえばリーチ判断は普段と特に変えない、という感じで問題ないでしょう。

第十一節 配牌降りについて

とあるMリーガーの影響などもあって、配牌降りという技術が浸透してきました。特に
•手牌がバラバラ
•ドラが0枚
•何の手役も見えない

•子である
•トップ目
あたりの条件が揃えば配牌降りをした方が良いでしょう。それでは具体的にどの順から切っていくのかについてです。

 

数牌

基本的に46→5→37→28→19の順に切ると良いでしょう。46は赤5が絡んだリャンメンに放銃する可能性がありますが5は放銃しても赤5を含んだシャンポンにしか放銃しないからです。その他にドラの1つもしくは2つ隣の牌はドラが絡んだリャンメンに放銃する可能性があるので早めに切りましょう。

 

役牌

5〜6巡目程度に誰かに役牌がポンされるまで役牌を切りましょう。役牌をポンしてくれれば場の平均打点が下がりますし、リーチが入ったときに横移動が起きやすくなります。既に誰かが役牌をポンしている場合や明らかに染め模様な人がいる場合は役牌は切らない方が良いでしょう、万が一役牌をポンしている人にさらに役牌をポンされてしまった場合かなりの確率で満貫に届いてしまうからです。

 

対子

対子に関してですが、基本的に対子は残しておきましょう。理由は単純で、1回通すだけで数巡防げるからです。ただし上述したようにドラの隣、極端な話ドラ表示牌などであれば早めに処理しておいた方が良いかもしれません。

 

筋牌危険理論

リーチや仕掛けをしている人が切った牌の筋は一般的に安全と言われています、リャンメン待ちに刺さらないから当たり前ですね。それでは自分が筋の牌を含めて複数枚持っている場合、すごく極端な話333666と持っている場合、この36は他の孤立36と比べて危険度はどうでしょうか。答えは孤立36よりもかなり危険です。自分が複数枚持っているということは他家がそこを最終的な待ちにしている可能性が高いからです。それでは河に数枚切られている牌の危険度はどうでしょうか。こちらはこの理論同様に危険とも言えますし、河に数枚切られているのを見てターツを払っている場合もあるでしょうからなんとも言えません。

話を本題に戻すと、配牌降りをしているときは自分が筋も含めて複数枚持っている牌は危険と考えるべきですが、6を通せば3や9も通せるようになるという側面もあるのでかなり難しいです。総括的にはあまり考えすぎない方が良いという結論に自分の中ではなっています。

 

第七章 大局観

 

第一節 何切る問題は何を考えるべきか

昨今、巷では毎日のように何切る問題が流れてきます。自分はたくさんの何切る問題を解いてきてふと考えたことがありました。それは、何切る問題の考え方は定型化できるのではないか?ということです。

当然ですが、期待値は和了率×打点で決まります。というかこの2つの要素を確認すればいいわけです。

 

速度

基本的に最強です。速度VS打点がよくやり玉に挙げられますが、自分は基本的に速度重視で良いと思います。一口に速度と言っても種類があり、

・単純受け入れ枚数(シャンテン数が進む枚数)

・シャンテン数進行後受け入れ枚数

・良形変化枚数

・良形変化後受け入れ枚数

などがあります。1番上のみ重視されがちですが、他の3つの要素も見逃さないようにしましょう。

 

打点

速度と常に対になるやつです。結局速度VS打点は一生のテーマであり、個人によって時代によって大きく回答が変化します。打点が上がる要素としては

メンゼン時のみ

・平和

一盃口

メンゼン&鳴き

・役牌

断幺九

三色同順

一気通貫

・(赤5含む)ドラ受け入れ

・(たまに)チャンタ純チャン三暗刻

・(方針問題)混一色

こうして羅列してみると多いですね、特に忘れがちなのは赤5の受け入れですね。といっても何かの要素を犠牲にして赤5の受け入れを作ることはほぼなく、微差の何切る問題で回答になることが多いと思います。

 

第二節 麻雀の役の分類

麻雀の役はローカル役を除くと基本的に39種類(連風牌を除くと38種類、本記事では除きます)

があります。内訳は1翻が11種、2翻が11種、3翻が3種、6翻が1種、役満が12種です。

また、門前のみは13種、鳴きOK(喰い下がりなし)が19種、鳴きOK(喰い下がりあり)が6種あります。鳴いたらめちゃくちゃ上がれなくなるイメージですが、13:25と考えると意外と鳴きOKが多いですね、といっても非確定役や偶然役、役満がほとんどなので和了が厳しくなるのは間違いないのですが。

以下では役の横に*とついているのは喰い下がりで、○とついているものは鳴きOKです。(ただしそもそも鳴きOKと書いてあるものは、省略してあります。)

 

門前のみ (頻度高)

1翻

ツモ

立直

一発

平和

一盃口

2翻

七対子

 

門前のみ (頻度低)

2翻

ダブル立直

3翻

二盃口

 

鳴きOK (メイン)

1翻

役牌

断幺九

3翻

混一色*

6翻

清一色*


鳴きOK (頻度高)

2翻

三色同順*

一気通貫*

全帯幺*

対々和

3翻

純全帯么九*

 

鳴きOK (頻度低)

1翻

海底•河底

槍槓

嶺上開花

2翻

三暗刻

三色同刻

三槓子

小三元

混老頭

 

役満(頻度高)

国士無双

四暗刻

大三元

 

役満(頻度低)

天和•地和

緑一色○

字一色

大四喜小四喜

清老頭

四槓子

九蓮宝燈

 

変則手

2翻

七対子

役満

国士無双

 

まず真っ先に覚えるべき役はリーチ、断幺九、役牌、混一色で、手作りするときに意識するべき役は平和、一盃口タンヤオ三色同順一気通貫、場合によって赤5の受け入れや七対子といった感じでしょう。役が多くて覚えられないという人はまずは出現頻度の高い役から覚えると良いでしょう。

 

第三節 三麻と四麻の違い

三人麻雀は四人麻雀とはいくつもルールが違いますが、満貫をベースに考えるという点では同じです。三人麻雀の勉強にはdaisenの三人麻雀専門チャンネルをオススメいたします。

 

第一項 全体的に目指すこと

とにかく良形リーチを目指しましょう、三麻は最速での良形リーチを目指すゲームといっても過言ではないと思います。その次に打点がある感じです。分かりやすい牌姿だとこのようなものがあります。

123346789m456p99s

ここから何を切ってリーチすれば良いかご存知でしょうか?四麻三麻それぞれと、ドラが何枚あるかで変わってきます。

まず、現代の赤一発裏アリ四麻ではとにかく満貫を効率よく上がるゲームですので、ドラ0なら終盤でなければ3mを切ってリーチツモ一通やリーチ一通裏の満貫を目指します、一方でドラ1ならば69mどちらかを切って、平和ドラ1のリーチが推奨されています。平和ドラ1は既に出和了3900、ツモで5200、裏が乗ればツモでも出和了でも満貫の十分な形ということでこのようなセオリーになっています。では三麻ではどうかというと常に良形リーチとなる69m切りリーチ推奨となっています。理由のひとつに抜きドラによる打点増もありますが、それ以上に追っかけられたときの捲りあいが重要かもしれません。

 

第二項 押し引きについて

四麻以上にメリハリをつけた打ち方が良いと思います。先制が取れたら基本的に勝負(愚形リーのみは例外)、後手を取ってしまったら基本的には退く、といった感じです。ツモ損があるせいで放銃が本当に罪深いものとなっています。

 

第三項 追っかけ(リーチ)について

追っかけの基準はこちらを参考にしています、どうですか?愚形リーのみ以外基本的に全て追っかけ有利とされている四麻と違い、思ったよりも押し返せません。

youtu.be

しかしこれを見ると打点よりもとにかく良形が重要なことが分かりますね。

 

第四項 一向聴以前の押し引きについて

まず四麻もそうですが、四麻以上に二向聴からの押しは絶望的です。よっぽどな状況以外は基本的に降りてください。ちなみに一向聴も基本降りです。筋や字牌ですら四麻以上に全然当たるのでとにかく現物があればそれを切ってください。現物があるのにそれ以外を切るとすれば

・現物どころか筋や字牌も全然ない

・自分の手にドラが複数枚あり、勝負手である

・現状ラス目である/親である

あたりの条件があれば筋や字牌を切って回し打ちをするのはなしではないかなって感じです。無筋はもう論外です。無筋は50%くらいで放銃する覚悟で切りましょう。

基本的には四麻と上述のセオリーを組み合わせて考えると良いと思います。降りきれなさそうなときを除き、自分が後手を踏んでしまったと感じた時は素直に降りましょう。引き際が本当に大事です。

 

第五項 配牌降りについて

メリハリというと、じゃあ配牌が弱かったら配牌降りすれば良いのかと思われそうですが実はそうではありません。三麻は愚形部分がすぐに埋まったり、抜きドラなどで簡単に打点が上がるので配牌降りは推奨されません。5~6巡目あたりから守備を意識して中張牌を切っておくのはありだと思います。じゃあ配牌が弱い場合は何を狙うべきかというとやはり四麻と同じく七対子と染め手ですね。後述しますが三麻の七対子は普通に強いです、この2つを基本的に狙いつつ、ダメそうならスパッと降りましょう。

 

第六項 副露について

満貫が見える(3翻以上)かつ速度が上がるなら鳴いて良いです、おしまい。守備力があるとなおよし。3翻あれば抜きドラで満貫に届くので3翻がボーダーラインですね。ということは3翻ない役牌は鳴いちゃダメなのかって言われそうですが、人によりそうですが、自分は鳴きません。満貫が見えない聴牌を無理やり作るくらいなら配牌で降りた方がマシだと思っています。(この考えにより自分の三麻での副露率は16%です。)

冗談抜きで、3翻以上でかつ速度が上がるなら鳴き、はかなり分かりやすくて良いと思います、大幅に副露率は下がりますが三麻は基本的に良形リーチを目指すゲームである以上それで良いと思います。ちなみに天鳳位の副露率はおおよそ25%くらいらしいので、さすがにもっと鳴いた方が良いのかなとは思っています。何はともあれポンしかできないのはやはりかなり重たいですね。

 

第七項 手役の強さについて

何度も繰り返している通り、三麻はとにかく良形リーチを狙うゲームなので、基本的に手役を重視する必要はあまりありません。しかしそれでも手役を意識することで選択の幅が広がるので、書いていこうと思います。ちなみに当たり前ですが三色同順は三麻では存在しません、おそらく四麻にあるのに三麻ではない役はこれだけだと思います。

 

リーチ

書いてる途中にリーチ基準について書いてないことに気づいたのでここに書き足しておきます。基本的には良形なら全てリーチで良いと思います。出和了跳満とかになってくると微妙ですが、他家2人が既に仕掛けていて、降りる気配もなさそうならリーチしてトッパンを狙いにいって良いと思います。まあそんなことより重要なのは愚形リーチ判断で、こちらは慎重に行わなければなりません。愚形ドラ1のリーチ判断はかなり難しいですね。こちらを基準にすると良いと思います。とにかく、出和了確率と追っかけは意識しましょう。 youtu.be

 

役牌

上述した通り(セオリー上は知りませんが)3翻以上ない場合は基本的に鳴いていません。そもそも三麻だと役牌が暗刻になることも多いので、そうなると+1翻ですし、守備力としても使えるのでかなり美味しいですね。

 

平和・断么九

平和は良形リーチを目指してまっすぐ打っていれば勝手につくので意識する必要はないと思います。断么九も偶然役くらいの意識で良いと思いますが、断么九に決め打ちしてポンして満貫を狙った方が良いみたいなこともしばしばあるので一応意識はした方が良いと思います。特にポンテン良形満貫は絶対に取りましょう。

 

一盃口二盃口

偶然役です。

 

対々和三暗刻

そもそも門前よりも対々和の方が速いかつ満貫があるかつある程度守備力もあるとかなら鳴いて良いと思います。ただ、基本的に四麻以上に無理に対々和にいくと痛い目を見ることが多いのであまり推奨はできません。

 

一気通貫

ご想像の通り、三麻では非常に完成しやすいです。ただし123346789m456p99sの牌姿でも述べた通り大事なのはとにかく良形リーチです、少し意識はしつつ基本的には良形リーチを目指しましょう。

 

チャンタ

弱いです。これを狙ってオタ風をポンするとかは愚の骨頂なので、他の手役にたまたまついたらラッキーくらいの認識で良いでしょう。

 

混一色

こちらを見ましょう。

youtu.be

これを踏まえたうえで三麻の方が四麻より染め手が強いか弱いかといわれるとかなり難しいんですよね、天鳳卓でも三麻の方が染め手の出現率が高いのは事実ですし。とにかく良形リーチを大事にしつつ、それがダメそうかつ染め手にいったほうが速度も打点も良さそう、となったときに狙うと良いと思います。

 

七対子(変則手)

四麻と同様に価値のない手牌で狙うと思います。まあ基本的な考えも四麻とほぼ同じだと思うのでここで書くこと特にない気がしますね。強いて言うなら四麻以上に対子場の気配を察知することが重要かもしれません。

 

国士無双(変則手)

9種は基本的に流しましょう。10種以上は逆に平場なら狙って良いと思います。オーラスで僅差とかだと流した方が良いかもしれません。7種8種は難しいですね。国士無双で上がれるのが絶望的だということを理解しつつ配牌降りしつつ狙うのはありかもしれませんが、配牌8種からなぜか綺麗な平和ができたみたいなこともザラにあるのでそこは配牌次第ですね。

 

第八項 抜きドラについて

 みなさんご存知の通り、雀魂や天鳳では北が抜きドラ扱いとなっています。これにより三麻の合計ドラ枚数は、ドラ表の4枚+赤2枚+北ドラ4枚で10枚(裏含めると14枚)となっています。(単純計算1人あたり3〜4枚程度ドラが来ます。)

これにより平均打点がものすごいことになってるわけですが、まあそれはともかくまず抜きドラのセオリーとして知っておいて欲しいのは「基本的には抜きドラは即座に抜く」です。配牌時に抜きドラを即座に抜くことで西家以外は他家のダブリーや九種九牌を消せるというのもあります。ちなみに抜かない派の意見として一発消しや安全牌として使えるというのがあり、一理はありますがやはり抜きドラで孤立牌がリャンメンに変わったり、孤立字牌が対子になったり、愚形部分が埋まったりするので基本はそれらのメリットより、即座に抜くメリットの方が大きいです。

ところで、序盤での自分と他家の抜きドラの枚数で変わる立ち回りに関してですが

 

自分0枚他家合計1枚以下

ほぼ気にせずフラットに打って良いと思います。

 

自分0枚他家合計2枚

同じ人に2枚抜かれてるか1枚ずつ抜かれているかにもよりますが、基本は抜きドラしている人に対して安全牌を持ったり守備的に構えつつ、立ち回るのが良いと思います。

 

自分0枚他家合計3枚以上

かなりきついです。自身の抜きドラによる打点上昇は絶望的なので、ドラ表や赤を複数枚持っているなど、高打点かつ和了できそうな場合以外はかなり守備的に立ち回るの良いと思います。

 

自分1枚

基本的にはかなり攻め気味で良いと思います。他家に2枚以上抜かれていたらその人を警戒した方が良いかもしれませんが、正直1枚抜かれてたらもうだいたい満貫届くので基本気にせず自身が満貫で和了できそうなら積極的に手組して良いと思います。

 

自分2枚以上

最強なのでブクブクで和了率MAXでいきましょう、孤立役牌残しとかがオススメです。

 

第九項 まとめ

三麻では最速の良形リーチ、良形聴牌が桁外れに強いです。まずは良形リーチ、次に打点、後手を引いたら素直に降りる、満貫が見えるなら鳴く、あたりをきっちり守っていればそうそう負けることはないでしょう。

 

第四節 赤あり/なし(ドラが字牌)と一発裏あり/なしの違い

赤と一発裏ありなしでは序盤の方針から大きく変わってきます。ルールが変わるならばそれに対応した打ち方をすると良いでしょう。

 

赤なし(ドラが字牌)

まず、赤なしでは当然ですが打点が大幅に下がる、というより満貫ができる確率が大幅に減ります。赤あり一発裏ありでは全員が各々の方法で満貫を目指して手作りする一方で、赤なし一発裏なしでは1人が満貫を狙いにいってそれに3人が対処する形になる、とのことを言っていた気がしますがまさにそうだと思います。そのくらい満貫を作るのが難しくなります。ドラが少ないので当然ですが変則手、特に赤あり一発裏ありルールの現代麻雀においても強い七対子混一色がさらに強くなります。さらに赤ありではやや不遇とされている三色同順一気通貫チャンタ系も相対的に強くなります。

平均打点→大幅に小

鳴き→相対的には普通、ただしVS門前に対してはかなり強く出られることが多い

リーチ→やや弱、ただしドラがある場合は強

ちなみにタイトルにドラが字牌のとき、と書きましたが、赤ありドラが字牌のときと赤なしドラが3〜7のときでは打ち方が近しくなります。もちろん赤5が3枚と表ドラが4枚では違うのですが、むしろ赤5が3枚のときのみの方がドラが1枚少ない分、より上記を意識すると良いでしょう。ただしドラを持たれている人に放銃してしまうとほぼ満貫以上になってしまうので、そこは注意するべきでしょう。役牌がドラのときは多くの人が役牌バックも含めて警戒しますが、オタ風がドラのときも多少は警戒するべきでしょう。

 

一発裏なし

リーチが弱いです。しかも一発裏なしは基本的に赤もないので平均打点が壊滅的に低くなります。したがって基本的には手役を狙うか、変則手を狙うか、鳴く形になると思います。

平均打点→やや小

鳴き→かなり強

リーチ→大幅に弱

 

赤一発裏なしの全体的な傾向としては

•自身の打点が低くても、他家の打点も低いので相対的に強く出られる
三色同順一気通貫チャンタ系の手役や七対子混一色などの変則手がかなり強い

(ただし一発裏なしではリーチツモ七対子裏裏の跳満がなくなることに注意)
•一発裏なしではリーチが弱くなるため鳴きが強い、場合によっては役牌を絞ることも多い

といった感じになります。赤あり一発裏ありではどうしてもドラを1枚絡めてのリーチが強すぎるんですが、じゃあ赤なし一発裏なしルールが実力ゲーかつおもしろいかって言われると必ずしもそうではありません。なぜなら赤ありでは赤を上手く使いこなせるか、曲げるべきところでしっかり曲げられるかの実力が問われるからです。いずれにせよ、赤一発裏なしを打つのであればこのようにアジャストしていくのが良いでしょう、もちろんあまりにもアジャストしすぎようとしてしまった結果自身の麻雀がブレてしまっては元も子もありませんが。

 

第八章 雑学集

 

第一項 カンの使い方

まず、カンには3種類あります、暗槓、加槓、大明槓です。このうち、大明槓のみ門前から副露状態になってしまい、符に関しては

暗槓: 断幺九牌なら4符→16符、幺九牌なら8符→32符

加槓: 断幺九牌なら2符→8符、幺九牌なら4符→16符

大明槓: 断幺九牌なら4符→8符、幺九牌なら8符→16符

といった感じで暗槓と加槓は符が4倍になるのに大明槓は符が2倍にしかなっていません。

基本的にはこれらを込みして暗槓>加槓>大明槓という強さなのですが、それらを踏まえた上でカンの基準を書くなら


•自分が和了できそうである(当然ですが、自分が和了する分にはカンのメリットも一方的に享受できます。)

基準に関してですが、大雑把ですが早い巡目の良悪一向聴、良良一向聴聴牌あたりならカンをしても良いと思います。

•2翻〜3翻である。

リーチ+1翻、鳴き手なら2翻〜3翻が最もカンしたいと言えるでしょう。逆に1翻数しかない場合は既に満貫以上ある場合は無理して他家の打点を増やしてあげる必要はありません。

•点数が欲しいとき、他家に高打点を和了されても被害が小さいとき

特に自身がラス目の場合なんかはカンしやすいと思います。

 

基本的にカン判断は成績に与える影響が小さいので、好みでたくさんをカンをする、カンは基本的にしないなど自由なのですが、カンを使いこなすならば最低でも以上のことは意識しておくと良いでしょう。

 

第二節 空切りの使い方

空切りはカン以上に成績に与える影響が小さいですが、使いこなすとうまぶれます。基本的には以下の状況ですると良いでしょう。

 

自分の直前に同じ牌を切っているとき

344m557s11pみたいなときに基本は良形フォローの4を切りますが、次に4をツモってきてしまいました、まあ裏目っちゃあ裏目ですね。このとき4を空切りすることで対子落としに見せることができます。対子落としとなると基本的に跨ぎ筋の25は安全なので、25を切ってもらう確率を上げることができます。どうでも良いですがこのときリア麻だとツモってきた牌を同じ場所に持っていくと疑われるので、違う場所に置いておくのがオススメです。

 

自分が聴牌しているかつ他家から見ても聴牌が濃厚なとき

これが1番多いと思います。安全牌をリセットすることができます。ただし手出ししている周辺の牌を持っているという情報を与えることにほ注意です。(なのでこの空切りを用いるときは自分の待ち牌の傍、それこそリャンメンターツを持ってきたときも、完成メンツの一部の牌を持ってきたときも同様に行う必要があります。)

 

自分が聴牌しているかつ他家から聴牌同然の仕掛けが入っている(主にリーチ)ときにその他家の安全牌を持ってきたとき

書いてあることが長いですが、例えば123mのような完成メンツを持っていて聴牌しているときに2mを引いてきました。この2mはリーチ者の安全牌です。当然この2mを切るわけですが、これを手出しすることで他家から降りている/降りたように見えるため、比較的警戒度が薄れます。

 

自分が聴牌しているかつ待ち牌の筋を切るとき

23467で58待ちのときに2を持ってきて、これをツモ切ると、相手目線スライドをした?ということは234→345になるがここに67があるとそもそも67のメンツが567で完成するからありえない。よって58は安全!という思考をしてくれる人がたまにいるらしいです。自分はそんなことをちゃんと考えたことはありませんが、深読みしてくれる人には刺さるかもしれません。

 

基本的に空切りは良くも悪くも手が進んだと思われるような効果があり、その他手出しした牌の周辺の牌を持っているということが知られてしまうというデメリットもあります。基本は迷ったらツモ切りで、副露かつ聴牌時に空切りを検討すると良いでしょう。

 

第三項 メンチンの待ちの見極め方

メンチンの待ちの見極めが苦手という人は多いと思います、自分もそうです。しかし、メンチンの待ちの見極めはある程度システム化できます。具体的には以下の通りです。

 

端の順子を取り除く

そのまんまですね。12+...のような牌姿の場合(つまり1と2を1枚ずつしか使っていない)、絶対に123という順子を使わなければ和了できないので、123という順子は切り離すことができます。例外が1つだけあって、1を単騎とみなす場合ですね。この場合123という順子を使わずに和了することができます。さらに後述しますが、この場合筋である4や7も待ちになりがちなので注意です。ちなみに23+...のような牌姿の場合は234以外にも23と切り分ける必要がありますが、ここまでくるとめんどくさいので端の順子を取り除かなくて良いと思います。

 

4枚ある牌は暗刻+順子もしくは対子+順子×2とみなす

そもそもないことが多いですが、もし同じ牌が4枚ある場合はカン!……ではなく、必ず暗刻+順子、もしくは対子+順子×2のどちらかで使うことになります。(本当に極まれなケースで順子×4でも使えますが、それはもう見た目で分かるので省略します。)

 

3枚ある牌は暗刻もしくは対子+順子とみなす

メンチンの待ちを難しくしている要因ですね。こちらも基本的に暗刻もしくは対子+順子のどちらかで必ず使うことになります。(一応こちらも順子×3とみなせますが、順子×4よりはなくはないですがあまり気にしなくて良いと思います。)

 

どこを対子として使うかを考える

2枚ある牌でかつ対子としてみなしても面子ロスが少ない場合は積極的に対子としてみなします。あとはノベタン形にも要注目ですね。

 

確認として順子にしても単騎にしてもその筋まで待ちが伸びていないかに注意する

23456は147待ち……ということは誰でも分かりますよね、ただメンチンの場合は23による14待ちが見えているのにこの三面張を見逃すことがあります。それを防ぐために23による14のリャンメンを見つけた場合には456まで接続していないかを確認します。これはノベタンにおいても同様です。

 

以上のような順番を着実に辿っていけば、メンチンの待ちを見極めることができます。とはいえ実戦ではそこまで長い時間を使うことはできないので、1223の2は弱いといった普通の牌効率があってこそなので、まずはメンチンに限らず形に慣れることが大事と言えるでしょう。

 

第四節 微差何切る

 

14と15と孤立1

15は3を引けばリャンカンになるので14<孤立1<15となります。

 

同色の1と9

自身が持っている9mが1mが裏ドラになる確率を減らしているため、1mを切りましょう。

 

異なる色の1と9

答えとしては多分どっちでも良いです。順子できたときに123と789で裏ドラの確率が変わらないからです。とはいえとりあえず分かりやすく1mを切れば良いでしょう。

 

オタ風

下家→対面→上家の順に切ると良いでしょう。鳴かれたくない字牌から先に切っていきます、上家に鳴かれた場合下家と対面のツモ番をスキップできるからです。

 

三元牌1枚ずつ

發を切りましょう。緑一色があるからですが、自分がワンチャン緑一色あるときは残しましょう。

 

三元牌2種類

たとえば白發と持っているならばこちらも答えは發です。白が發が裏ドラになる確率を減らしてるからです。

 

三元牌2種類 (もう1種類が1枚切れ)

白發と持っていて、中が1枚切れならこちらも答えは發です。中がポンされなかったので中が裏ドラ表示牌になっている確率の方が高いからです。

ちなみに相手が發を必ず切る人の場合は、白發と持っていてその相手が中を切った場合は裏ドラ効率の發ではなく白を切った方が良いです。相手が發を持っている確率より白を持っている確率が高く、白を持たれている場合は相手に重なったときに鳴かれたり最悪放銃してしまう上に、自分の役牌が重なる確率も低くなっているからです。

 

副露時

リーチ者に放銃する可能性が裏ドラが乗りづらい方(つまり上記と同じ)、そうでないなら後に放銃することを考えて裏ドラが乗りやすい方(つまり上記の逆)を切りましょう。

 

七対子でオタ風VS役牌

どちらもほぼ最強の待ちで間違いないが、生牌1枚切れ2枚切れでそれぞれ考えましょう。

生牌や1枚切れの場合:

単純に役牌は警戒されて切られないがオタ風なら、と切ってくれる場合があるのでオタ風で待ちましょう。

2枚切れの場合:

オタ風と違い役牌の場合、孤立役牌として持っていたが2枚切れたため安牌抱えとして手牌にキープしている可能性があります。リーチすれば多くの場合即座に切ってくれるので役牌で待つのが

良いでしょう。

 

その他

•序盤に切れている牌の周辺は場況が良い

•1が切られたときの4は場況が悪い

•他家が序盤に切った牌は、その周辺が引きやすくその人への安全牌となるが、対子にはなりづらい

 

第五節 途中流局についての考え方


ネット麻雀では基本的に九種九牌、四風連打、四家リーチ、四開槓の4つの途中流局が定められています。途中流局は頻度は低いものの、現実的に起こりうるものなのでいざその場面に出くわしたときに適切な判断ができるようになりましょう。

 

九種九牌

この中では最も頻度が高いです。

九種:断ラス以外は流局、九種から国士が成立する確率は非常に低いからです。

十種以上:実質の和了トップや南場のトップ目などを除き基本的に続行、まあ正直ロマン込みでほぼ続行で良いと思います。

 

四風連打

配牌の平均ドラ枚数が0.72枚、平均向聴数が3.15であることを考えると、ドラ0はよほど形が良くなければ流し、ドラ1はある程度形が良ければ続行、ドラ2以上は基本続行という感じで大きく間違えることはないでしょう。

 

四家リーチ

四人目のリーチが入った場合、そのリーチ宣言牌が通ることを確認したら流局となります。まず当たり前のことではありますが四人目にリーチをする人はそのリーチが通ってようやく期待値が-750点ということです。つまりその他の選択が-750天より期待値が高いのであれば追っかけリーチは損になります。この時点であれ、実は三人リーチが入っている場合は四人目は基本的にリーチしない方が良いのでは?って思った人はそうとう勘が鋭いと思います。計算過程は省略しますが全員のツモの打点が満貫と仮定すると

子のベタオリ期待値:-888点

親のベタオリ期待値:-1333点

役ありダマ:待ちの良さや打点によるが基本的に四家リーチより圧倒的にダマ有利。

以上となります。親はツモられ時の損失が大きいのと親が消えてしまうことを考えると役なし聴牌かつ宣言牌が安全であれば四家リーチを狙った方が良いでしょう。役ありダマは供託3本が大きすぎるため基本的にダマ有利となります。それでは子で役なしを聴牌したときはどうでしょうか。

•宣言牌の危険度

•安全牌の枚数(ベタオリしきれるかどうか)

•点況(トップ取りであれば点況が平たいのが望ましいので四家リーチ狙い有利、ラス回避であれば横移動が望ましいのでベタオリ有利など)

 

四開槓

自分は人生で見たことないので気にしなくて良いでしょう。その場を流局させたいと思うなら槓して、流局させたくないなら槓しないということで良いと思います。

 

第六節 起家の有利不利

さて、みなさんは麻雀の起家、好きですか?嫌ですか?自分は普通に好きです、単純に自分が親が来る前に誰か飛んだら損ですからね。

でも周りの人は結構起家嫌な人が多いです、南1でラス親の目が潰れてしまうからだと思います。

ということで親の順番で有利不利が覆る要素について考えてみました。

 

主に以下の3つがあげられます。

 

飛びありルールの場合

起家>南>西>ラス親

飛びありの場合より多く親をできる人が有利だからです。ただ、直感に反して親の期待値は400点くらいらしいです。親被りがあるのでそんなものかもしれません。

 

順位点チョップなし

同点の場合に順位点の分割を行わないルールだと、起家>南>西>ラス親の順に順位がつくので、これがそのまま有利順になります。

 

上がりやめあり

当然ラス親のみ有利です。

 

おおよそ以上ですが、ここに載ってない要素としては、オーラスは全員が平場と違う(局収支的にはマイナスの)打ち方をするということです。まあ端的にいえばオーラスはかなり全員が押し気味になるので、親が蹴られやすくなります、これだけ聞くとラス親は不利に感じますが、子供が押してくれるということはそれだけ親も上がりやすいということなので、よく分からないですね。

 

さて、本題につながりますが、おおよそお察しの人も多いと思いますが、上記の要素のうちに圧倒的に上がりやめありの有利さが大きいと思います。言ってしまえば勝ち逃げですからね。

 

という仮定を踏まえたうえで雀魂のトップの割合とラスの割合の円グラフを見てみましょう。

 

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majyan-item.com

 

圧倒的にトップはラス親が取りやすいです。それ以外はあまり変わらないように見えますが、やはり上述した通り飛びありの親回数の違いによってトップ率ラス率ともに起家>南>西となっています。特に西家が1番苦しい結果となっています。同点時順位点くらいは西>南>起家>ラス親みたいな変わった順番にした方が良いと思います。あとは雀魂みたいなレート戦であれば西、南、起家、ラス親の順にハンデptを割り振るのも良いでしょう。

ちなみにMリーグに関しては上記3つのルールが全て違うので分かんないです、単純に考えるならば平等になるようなルールになっていると思いますが、結果としては南家が大きく負けているようです。理由は分かりませんが、あがりやめなしのラス親が苦手なので、そういう点では西家が1番良さそうに感じますね。

 

第七節 平和や七対子の実質翻数

平和はツモったら20符、ロンならば30符、七対子はツモでもロンでも25符しかつかないという特殊な役です。ツモの場合は本来30符のところを20符ということで、打点は2/3×3=4/3倍であり、ロンの場合は本来40符のところを30符ということで、打点は3/4×2=3/2倍となっています。

さらに、ツモの割合をx、ロンの割合を1-xとすると、打点は4x/3+3(1-x)/2倍であることが分かります。また、翻数は1翻増えるごとに2倍になることから、実質翻数はlog(4x/3+3(1-x)/2) (底は2)であることが分かります。ここでたとえばツモ率を40%とすると、log1.4333 (底は2)=0.52翻、ツモ率を50%とすると、log1.4166 (底は2)=0.50翻であることが分かります。

ここから導ける結論としては、平和は打点が平均するとほぼ√2倍となり、したがって実質翻数は0.5翻であると言えるでしょう。

七対子も同様に計算すると、ツモならば25/30×4=10/3倍、ロンならば25/40×4=5/2倍となります。同様にツモの割合をyとおくと、打点は

10y/3+5(1-y)/2倍より、ツモが30%ならば、2.75倍、40%ならば、2.83倍、ツモが50%ならば、2.92倍となり、それぞれlog2を取ると、1.46翻、1.5翻、1.55翻となります。おおよそ1.5翻という感じで良いでしょう。

結果としては、平和は0.5翻、七対子は1.5翻という認識で良いでしょう。平和はツモで大きく損する役であり、七対子はロンで大きく損する役というのが少しおもしろいですね。

 

第八節 海底の場所と残りツモ回数

まず誰も副露しなかった場合、南家が海底になります、これは絶対に覚えておきましょう。そのうえで副露が入った場合は

 

チー, 上家からポン:

海底位置+1, 副露者がツモ回数-1

対面からポン:

海底位置+2, 副露者とその上家がツモ回数-1

下家からポン:

海底位置-1, 副露者の下家がツモ回数+1

暗槓, 加槓:

海底位置-1, 副露者がツモ回数+1

上家から大明槓:

海底位置変化なし, ツモ回数変化なし

対面から大明槓:

海底位置+1, 副露者の上家がツモ回数-1

下家から大明槓:

海底位置+2, 副露者の対面、上家がツモ回数-1

 

のようになります。カンに関しては頻度が低いので覚えなくても良いですが、チーとポンに関しては頻度が高いので覚えると良いでしょう。また、自分がツモったときに少し考えるフリをして残りの山の枚数を数えるというワザもあります。残りの山の枚数が分かると話は簡単で、残りの山の枚数を4で割った商が自分の残りツモ回数、余りだけズレたところが海底の場所となります。たとえば自分がツモったときの残りの山の枚数が9枚であれば、9÷4=2余り1ということで残りツモ回数は2回で海底が下家であることがすぐに分かります。雀魂などでは山の枚数が表示されているのでこれを用いると良いでしょう。

 

第九節 点数計算の仕組み

みなさんは点数計算は得意でしょうか、苦手でしょうか、そもそも点数計算の仕方が分からないという人もいるでしょう。自分も点数計算はかなり遅い方です。瞬時に点数申告するには慣れが必要ですが、点数計算には計算式があります。計算式はとても簡単でロンならば

子:32×2^(翻数-1)×符

親:48×2^(翻数-1)×符

実際は1翻10符を320点ベースとしてそこに翻数や符をかけることになるでしょう。

ツモの場合は2や3や4で割った数字を切り上げです。たとえば子の4翻30符であれば、

320×2^3×3=7680→切り上げて7700

2で割るために7800、4で割るために8000に切り上げて、それぞれ2と4で割って、2000-3900といった具合です。(あくまで例ですので切り上げ満貫になっていないことはご容赦ください。)

また、厳密な理屈は省略しますが、これを利用して70符は50符+20符、90符は50符+40符、110符は50符+60符で計算することができます。(子の1翻20符は700点、親の1翻20符は1000点です。子の1翻70符であれば1600+700=2300点といった具合です。)

 

第十節 リアル麻雀において確認した方が良いルール

とりあえず、以下を確認しておくと良いでしょう。

中流

九種九牌(雀魂あり Mリなし)

四風連打(雀魂あり Mリなし)

四開槓(雀魂あり Mリなし)

四家立直(雀魂あり Mリなし)

三家和(雀魂3人和了 Mリ頭ハネ)

 

カン関係

ドラ捲り

暗槓: 雀魂即&Mリ捲りおよび即適用 

加槓&大明槓: 雀魂切ったら捲りおよび切った牌以降適用 Mリ即捲りおよび即適用

5回目以降の槓(雀魂四開槓流局 Mリ不可能)

国士無双の暗槓ロン(雀魂&Mリあり)

禁止(雀魂&Mリ以下全て禁止)

•送り槓(ツモった牌以外の槓)

•待ちの変わる槓

•牌姿が変わる槓
•役が減る槓

半荘終了条件 

箱下終了(雀魂あり Mリなし)

西入(雀魂あり Mリなし)

上がりやめ、聴牌やめ(雀魂あり Mリなし)

流局半荘終了時供託(雀魂&Mリ トップ取り)

同点時順位点(雀魂起家有利 Mリチョップ)

 

役関係

切り上げ満貫(雀魂なし Mリあり)

数え役満(雀魂あり Mリなし)

ダブル役満(雀魂あり Mリなし)

喰いタン(雀魂&Mリあり)

ピンヅモ(雀魂&Mリあり)

後付け(雀魂&Mリあり)

4枚使い七対子(雀魂&Mリなし)

流し満貫、オープンリーチなどローカル役(雀魂 流し満貫のみあり Mリなし)

 

その他

赤ドラ(雀魂&Mリ msp1枚ずつ)

喰い変え(雀魂&Mリ なし)

フリテンリーチ(雀魂&Mリ あり)

ツモ番なしリーチ(雀魂なし Mリあり)

ブロントリロン(雀魂あり Mリ頭ハネ)

海底鳴き(雀魂&Mリ なし)

役なし形式聴牌(雀魂&Mリ あり)

5連荘以上の2翻縛り(雀魂&Mリ なし)

 

これら以外にもルールの違いは色々あるかもしれませんが、基本的には雀魂ルールか競技麻雀/Mリーグルールをベースにルールを少し変えているところが多いと思います。

 

第十一節 リアル麻雀において気をつけるべきこと

リアル麻雀において気をつけるべきことは主にふたつで、1巡目のポンと理牌の仕方についてです。

 

1巡目のポンについて

リアル麻雀において何よりも気をつけるべきことは1巡目の下家、対面から出た牌のポンを見逃してしまうことです。理牌している途中だと、下家や対面が1巡目の打牌が速い人の場合、特に見逃す場合が多くなります。これを回避するためには

字牌を先に理牌する
字牌を先に理牌することで、字牌の対子をすぐにまとめることができます。

•色で分けて理牌する

混一色の判断をすぐにすることができます。

 

また、役牌ポンの基準ですが、すごく大雑把に

雀頭があるならポンする、雀頭がないならポンしない」でおおよそ正解になると思います。雀頭があってもポンしないべき手牌や雀頭がないけどポンするべき手牌や状況は当然あるのですが、それでも判断に迷ってしまって間違えるよりはよっぽど良いと思います。

ちなみに言うまでもありませんがチーは自分がツモらない限りはゆっくり理牌した後に判断できるので、チー見逃しは特に気をつける必要はありません。

 

理牌の仕方について

よく言われている理牌の仕方において、メンツは端に置いておく、というものがありますがこれは相当微妙だと思います。メンツへのくっつきを見逃してしまう可能性もありますし、そもそも途中でメンツができたときに3枚を端に持っていくことでメンツができたことがバレてしまいます。

じゃあどうすれば良いのかという話ですがもうはっきり言って普通に完全理牌して良いと思います。(さすがにmps字牌の順番はバラバラにしておきましょう)

そもそもよく言われている完全理牌の弱点として、手牌の左から2枚目から2mを切ったら端の1枚目が1mか2m(ほとんど1m)であることがバレてしまうといったものですが、別の色の孤立牌や字牌の可能性もありますし、ほとんど疵になるものではないと思います。

ちなみに自分はたまに次に切る牌の第1候補を端に置いています、常にこれをやっていたらこれはこれで疵になりますが、たまにやることによって手牌の端読みを防ぐことができます。

ちなみに食い伸ばし読みについてですが、こちらはかなり難しい話になるので詳しくはこちらをご覧ください。まあ正直基本的にはほとんど気にしなくて良いと思います。

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まとめ

字牌の対子をまず先にまとめておき、雀頭があるなら役牌をポン、雀頭がないならポンしない
混一色を判断するために色に分けて理牌する
•理牌は基本的にmps字牌をバラバラに並べるのであればそれ以外は基本的に完全理牌で良い。たまに次の捨牌候補を端に置いておくのもありだが、マナーとしてはあまり良くないかもしれない。また、食い伸ばしに関してはかなり難しいので余裕があれば気にする程度で構いません。

 

 

最後に 

いかがでしたでしょうか。本ブログからひとつやふたつでも知らなかった、考えたこともなかったような知識や考え方があれば限りなく幸いです。

自分は麻雀は同じ時間でより多くのことを考えたり、より多角的に物事を捉えられる人が強いゲームであるのはもちろん、より貪欲に勝とうとする人が強いゲームだと考えています。第五章第四節に書いた、半ば冗談のような子でオーラスを断ラスで迎えてしまったならば僅かにでも役満を狙うべきというのもそのひとつでしょう。1点でも多く期待値を重ねる打ち方を目指しましょう、では。