雑記

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【麻雀】ペンチャン VS 浮き37について

こんにちは、Mashiro1019です。

さて、みなさんはペンチャンVS浮き37問題を知っていますでしょうか?基本的にこれは微差であり、ケースバイケースであると言われていますが、今回はじゃあそれぞれのケースにおいて、何巡目までならペンチャン払っていいの?について考えていきます。

 

前提条件: 結果にある通り、

1. 手役(のみ手、断幺九が見える場合、平和が見える場合、断幺九と平和両方が見える場合)

2. ドラの枚数

3. ペンチャン VS 浮き37、ペンチャン(1枚切れ) VS 浮き37、ペンチャン VS 浮き37(ドラ)、ペンチャン(1枚切れ) VS 浮き37(ドラ)、ペンチャン VS 四連形、ペンチャン(1枚切れ) VS 四連形

 

をそれぞれ異なる条件でシミュレーションを行います。

 

注意事項:

1. シミュレーションのため、根本的に実戦とは異なります。東一局の親です。

2. 基本的に愚形側が不利になるようなケースで検証しています。(愚形として最も弱いペンチャン、浮き37の傍の牌が見えていないものとしている、愚形側にドラがないものとしている、など。) 

3. あえて余分な牌として東を1枚手牌に入れています。したがってその東を切れば良いだろというとそこまでですが、今回はかなり防御寄りに打つということで、字牌を1枚抱えながら打つという前提とします。

4. ご覧の通り、手牌は一向聴です。したがって二向聴以前なら向聴戻しが有利になりますし、逆に聴牌なら浮き37切りが有利になります。

 

以下が結果です、Excelで作った表を上手い感じに画像にする手段が思いつかなかったので、スクショしてそのまま貼ります。

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補足: ドラ3以上は鳴いても満貫となり、そもそもメンゼンという前提が意味を成さなくなるため、省略しました。また、ドラ1, ドラ2などはドラ表示牌ではなく、赤5とすることで実現しています。n巡目、と結果にあるとき、n-1巡目までは向聴戻し有利、n巡目以降は浮き37切り有利ということを示しています。それぞれの牌姿で統一感がないのは、三色を回避するためです。

 

結果を踏まえた考察

1. 基本的にはペンチャンVS浮き37はペンチャン残しが微有利とされている通り、のみ手ドラ1以上に至っては1巡目から浮き37切りとなっている。

 

2. 平和が見える場合でものみ手と比べて1巡程度しか変わらない。これは平和自体が安いことと、ペンチャンが先埋まりすれば平和になること、浮き37を残していてもカンチャンなどになれば変わらないことなどが理由として考えられる。

 

3. 2.の一方で、断幺九が見える場合は大幅に向聴戻し有利となっている。2.であげた理由が平和の場合は当てはまらないためである。特に断幺九ドラ0の場合だと10巡目までは向聴戻し有利なのはかなり意外な結果である。

 

4. 2.と3.の結果から必然ではあるが、平和と断幺九が見える場合でも断幺九のみが見える場合と巡目はあまり変わらない。

 

5. ドラがあればあるほど浮き37落としが有利となっている。打点は不要と考えたときに、純粋な和了率だけなら、向聴戻しをしない方が高いからである。それにしてものみ手ドラ1は1番平和や断幺九をつける価値がありそうなのに、ドラ0よりも早い巡目で浮き37落としが有利になるのは意外である、リーツモドラ1に裏とか一発が乗れば満貫に届くからだろうか……?

 

6. ペンチャン1枚切れは、断幺九がない場合は5〜6巡程度違う一方で、断幺九がある場合は1〜2巡程度しか違わない。これは、断幺九がある場合は元々向聴戻しが有利であり、かつ遅い巡目で向聴戻しをしても浮き37から面子を作ることは難しいからであると思う。

 

7. 浮き37がドラの場合はペンチャン1枚切れと概ね感じであり、当然ドラがあればあるほど浮き37がドラである価値は薄くなる。むしろドラ2はリーチドラドラツモでどうせ満貫に届くのだから、浮き37がドラかどうかなんてどうでも良いと思っていたが、思っていたよりも巡目は少し変わるっぽい。

 

8. ペンチャン1枚切れと浮き37がドラの条件が重なっても片方よりも大幅に巡目が変わるということはなく1, 2巡程度しか違わないようである。


9. 四連形は当然浮き37よりも非常に強く、断幺九なしであれば8巡目程度から、断幺九ありであればドラ0ならなんと12巡目まで向聴戻し有利となっている。

 

10. 四連形においてペンチャンが1枚切れの場合は2〜3巡違ってくる。6.に書いたことと似ているが、四連形ですら13巡以降は和了が難しくなってくるので、向聴戻しをしなくなる。しかもここまで来ると和了を諦めて副露して形式聴牌狙いになるからより向聴戻しをしなくなると思う。さらにおまけではあるが、めちゃくちゃ向聴戻し有利な条件かつペンチャン3枚切れの状況ですら14巡くらいが向聴戻しの限界だった。3段目以降の向聴戻しはほぼないと言って良いと思う。(シミュレーション上の期待値は形式聴牌を計算してないからである。)

 

以上がシミュレーション上の結論となります。

やはり巡目によって期待値は大きく変わることが分かったので、向聴戻しをするときには巡目をちゃんと意識した方が良いと思います、では。

 

おまけ

延長線上というか、こちらの動画を見て気になりましたが、リャンカンVS四連形は圧倒的にリャンカン有利だったのであんまり検証する意味がないなあと感じました。

https://youtu.be/Yo-R3w2tsNw

ちなみにここでの結論として、愚形のみ手になりそうであればリャンカン外し、ドラが1枚でもつきそうならば四連形外しという結論に、「NAGAは」なっています。ちなみにシミュレーション上ではドラ0の平場でもそこそこの期待値差で四連形外し有利でした、これは実戦においてはのみ手リーチは追っかけされることを考えるとあまり打ちたくないからだと思います。ちなみに1枚切れですら基本的にシミュレーション上では四連形外し有利だったので、結論としては

 

•愚形のみ手になりそうであればリャンカン外しをする、ただし愚形のみ手はそもそもどう立ち回っても大した手にならないのでさらに守備的に回った方が良いとは思う。

•逆に愚形のみ手にさえならないならば基本的には四連形外しをする。
•1枚切れですらシミュレーション上では四連形外し有利、2枚切れでも巡目によっては四連形外しをするらしいが、さすがに2枚切れにもなると実戦上はなにか緩い条件でも加わればリャンカン外しだと思う。(巡目が早い、四連形側にドラがつきやすい、平和や断幺九がつきそう、など)

3枚切れはさすがにシミュレーション上ですらほぼ巡目によらずリャンカン外し一択だった。

 

ちなみに不完全一向聴 VS 四連形とかもおおよそ同じ感じの結論になりそうなんですが、不完全一向聴の場合は対子2つが何かによるので(対子が3〜7であればリャンメン変化しやすい)難しいところですが、まあおおよそ似たような結論になると思います。

 

さらに追記

四連形じゃなくて浮き37ドラでも検証しました。

シミュレーションの結果だけで言うと

•のみ手ドラ0なら浮き37ドラとリャンカンは微差でリャンカン有利。なので普通に序盤はドラ残して中盤以降はケイテン狙いも含めてドラ切り有利だと思う。(聴牌される前にドラは処理しておきたいので)

となると、1枚切れの場合は当然ドラ残し有利、言うまでもなし。

 

•のみ手ドラ1の場合、当然リャンカン残しがより有利になる。なんと1枚切れVSドラですら微差でリャンカン残し有利らしい。さすがにちょっとやりすぎな気もするが、やはりドラは中盤以降切りたくないことも含めると、あながち間違ってないのかもしれない。

•のみ手ドラ2の場合、1枚切れVSドラは大差でリャンカン残し有利になる。リーチドラドラツモで満貫なのだからそれはそう、という感じだと思う。さらに言えば2枚切れでやっと微差らしい。

 

さらに追記

聴牌時は逆にめちゃくちゃ聴牌外しして良いらしい。たとえば24567とかもう1枚が何かにもよるけど、ドラ2とかでも全然聴牌戻しして良いらしい。まあ24567でいえば2から9どれを引いても聴牌に戻せるからというのは大きいかもしれない。

とにかく四連形はかなり聴牌外しして良いことは頭に入れておいた方が良さそう。