雑記

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【Mリーグ】 七対子とメンツ手の天秤

こんにちは、Mashiro1019です。最近Mリーグを見ていてとてもおもしろい序盤何切るがあったので紹介させてください。

配牌から3巡目までの流れ

これは2024年1月12日に行われた、Mリーグ東四局 KONAMI麻雀格闘倶楽部 高宮まり選手の配牌です。

123m1168p24479s西發  ドラ5m 東場北家

あまり良い配牌とは言えませんが、一応1メンツありますし、なにより麻雀何が起こるか分からないのでとりあえずは裏目の少ないオタ風の西を切るのが良いでしょう。実際高宮選手もここでは西切りを選択しました。

次巡のツモは6pです。

123m1168p24479s發 ツモ6p ドラ5m 東場北家

現状は3対子であり、普通に打つならば發を切る手牌です、実際ここで高宮選手は發切りを選択しました。

次巡のツモは4pです。

123m11668p24479s ツモ4p ドラ5m 東場北家

ここでメンツ手にいくならば3対子をほぐす6pですが、高宮選手は7s切りを選択しました。

その後は対子が重なり、この手を見事七対子にすることができました。

 

この手牌におけるメンツ手の価値

まず、3巡目とはいえやはりこの手牌はあまり良いとは言えません。手が遅いからというよりはドラが1枚もないからです。さらに理由はもうひとつあります、それは、せっかくドラの5mを引いたとしてもその5mを使えるかどうかが分からないからです。そのため、実質的に嬉しい受け入れは赤5s, 赤5pの2枚しかありません。

それでは、ドラが4mならどうでしょうか。これならば、4m, 赤5s, 赤5pの6枚に加え、5mも4mがくっつけばドラドラになるので実質的には7枚、つまり全てのドラが引き入れて嬉しい牌へと早変わりします。これならばこのドラの受け入れを期待してメンツ手を見るのも良いでしょう。

 

打牌選択に関して

上述した通り、2巡目は

123m1168p24479s發 ツモ6p ドラ5m 東場北家

です。個人的には3巡目でどうせ7s切りを選択するならば、發が生牌でも1枚切れでも七対子決め打ちで7s切りでも良いと思いました。ただしメンツ手はほとんど諦める形になってしまいます。

 

3巡目の7s切りに関して

3巡目の7s切りは、実際に見ていてかなり驚きましたが、改めて考えると

•比較的守備力が高い

•一応メンツ手を完全に消しているわけではない

•対子を崩していないので七対子を残している(本命)

のバランスを保った素晴らしい打牌だと感じました。何も考えずに6pを切ってしまうことも多そうです。

 

結論

上述したように、この手牌はメンツ手としての価値は高くありません。しかし3対子しかありませんし、メンツ手と七対子、どちらの価値が高いかというと、ドラが直接使えないから七対子の方が価値が高いかな?程度の差だと感じました。この手牌のように、あまり価値のない手牌かつドラを直接使うことができない手牌であればメンツがあっても七対子を本線に見て、メンツ手の可能性も一応残しておく、といった選択をすると良いかもしれません。いずれにしても、この打牌選択は高宮選手のセンスが光る素晴らしい一打だったと感じました。