H10~H21の範囲の過去問を一通り解いただけなので現在の傾向とは大きく異なる可能性があります、ご了承ください。誤りの指摘などあれば@serenn_FTまでよろしくお願いします。
1.数学
数学という科目があったかどうかも知りませんし、必答かどうかも分かりません。(電気数学はあった気がします)
ただ数学の知識は問題を解くうえで必ず必要となってくるので書きます。
1.1 微積
まあそのままです。数3の微積ができるならば基本的に問題ないと思うので飛ばします。
1.2 線形代数・ベクトル
1.3 ラプラス変換
なんか割と公式は提示されるっぽいですが、念のため導出と暗記を推奨します。
[1]
1.4 ベクトル解析
(自分で書いたやつなので自信はないです)
1.5 伝達関数(制御工学)
といってもただ計算するだけなのであまり意識する必要はないと思います。近似を正確に行うことと、ボード線図が書ければ〇だと思います。
1.6 近似
(1+α)^n≈1+nα(ただしα<<1であり、nは正負や整数を問わない)
1.7 フーリエ変換
1→δ(ω)
δ(t)→1
方形パルスと三角パルスのフーリエ変換のおおよその形も知っておけば良いと思います。(計算も聞かれたら怖い)
2. 電気回路
2.1 変圧器
学部で大して扱ってこなかった割にはやたら出題されます。
自己インダクタンスはもちろん、相互インダクタンスも忘れずに。相互インダクタンスは変圧器の極性の向きが互いに異なる場合にはマイナス、極性の向きが互いに同じであるときはプラスとしてはたらくと考えるとよいと思います。
あとインピーダンス比は巻数比の2乗になります。(詳しくは電磁気で)
2.2 周波数
電気回路では主にリアクタンス成分を変更してくるやつです。ゼロ周波数と言われたら分子が0、ポール周波数と言われたら分母が0になる周波数、共振周波数と言われたらその両方と考えるとよいと思います。
2.3 独立閉回路数
独立閉回路数は枝-接点+1です。詳しくはグラフ理論で調べてください、証明を理解する必要は全くないと思います。オイラーの多面体定理とも関係があるとかないとか......
2.4 重ね合わせの理
名前の通りなので簡単ちゃあ簡単なのですがあんまりよく分かってない......
2.5 テブナンの定理
色々な説明の仕方がありますが、相対的に見た回路は1つの起電力と1つの内部抵抗を持つ電圧源としてみなせるというわけですね。こういう理解の仕方をした方が応用が利くと思います。
2.6 二端子対回路
個人的にめちゃくちゃ苦手なやつです。Zパラメータ、Yパラメータ、Hパラメータ、Gパラメータ、Fパラメータ、Sパラメータがありますが全てを理解するのは厳しいのでそういうのがあるのを知っておけばよいと思います。ときにはゴリ押しで解いたり、捨てる覚悟も必要だと思います。ちなみに筆者はFパラメータが1番好きです。あとさらに余談ですがラッチ回路の等価回路変換が出てきて椅子から転げ落ちた思い出があります。
2.7 最大伝送電力定理
これも学部で学んだ覚えがないですねえ......
自明っちゃあ自明な定理ですが、みなしインピーダンスとかでかなり役立ちます。
2.8 無限段回路インピーダンス
n段目までのインピーダンスをZ_nとするとnが十分に大きいときZ_n=Z_{n+1}が成り立ちます。(それはそう)
ただこの解法をしている人は自分以外見かけなかったのであまり推奨しません。有限段インピーダンスのときと無限段インピーダンスのときで大きく異なってくるのがおもしろいですね。(分布定数回路や集中定数回路の話に繋がる)
2.9 ノルトンの等価回路
マジで知らない子ですねえ......便利っちゃあ便利?
2.10 Δ-Y変換
地味に三相交流回路の問題ではなく普通の電気回路の問題でも使ったりします。かなり便利なうえに電験のオタクには特に必須の知識だと思います。
3.電磁気
3.1 よく使う式
H = I/(2πr)
H = I/r
H = nI(nは単位長さあたりの巻数であることに注意)
B=µH
Φ=BS(磁束と磁束「密度」なのでそれはそう)
Q=DS(電束と電束「密度」なのでそれはそう)
V = Q/(4πεr)
V=Ed
D=εE
Φ=LI
U=(1/2) BH ΔSΔl=(1/2) ∫∫∫BH dv=1/2 LI^2
U=(1/2) L_1 (I_1)^2 + (1/2) L_2 (I_2)^2 + M I_1 I_2(これはマジで馴染みのない式だと思いますし、1回しか出題されたのを見たことがありません。この式を見た第一の感想は相互インダクタンスにもエネルギー生じるんだ......で、第二の感想はM I_1 I_2の係数1/2じゃなくて1なんだ......でしたね。)
3.2 3.1のちゃんとしたやつ
Maxwell方程式
[2]
これ、個人的には1つめの式は電束密度の面積分は電荷(それはそう)、2つめの式は磁束保存則(この式自体はあまり使わないのですが、磁気単極子が発見された場合にはこの式の右辺は磁化密度に変更されなければならないって話は聞いたことがある人は多いんじゃないかなあと思います)、3つめの式はアンペールの法則(ちなみに右辺2項目は電束密度の面積分の時間変化、つまり電荷の時間変化、つまり電流なのでやはり全ての項が電流ということになってOKですね)、4つめの式は電磁誘導(これ自体はあまり馴染みがないのですが、本質的にはV=N (dΦ)/(dt)なのかなあと勝手に思っています)
追加
高校物理でもV=-Edと教えるべきだと思うのは自分だけですかね......(電界の向きは電位の高→低なので)
ビオサバール則は色々な表し方があると思いますが、個人的には変にsinθとか使うより外積を用いた方が分かりやすいかつ厳密で好みです。
3.3 重ね合わせの理
こっちは電界のお話ですね、ネットで調べたら出てくるような例題がそのまま出題されていたりするのでチェック必須だと思います。ちなみに筆者はテストでこれ知らなくて大問1つ丸ごと落とした思い出があります。
3.4 電気力線分布
・電荷で開始し負電荷で終端する。
・電界が強ければ強いほど多い。
・接線が常に電界と平行である。
この3点は意識した方が良いと思います。たまに電気力線分布を書かせる問題が出題されるので。
3.5 電気影像法
これの証明書かせる問題出てマジで椅子から転げ落ちて3回転くらいした記憶があります。ちなみになんで成り立つかは未だに理解していません。(は?)
3.6 磁気回路
[3]
覚えましょう、はい。(単位的には)電流が電圧に該当してるのがおもしろいですね。
3.7 ソレノイドコイルとインダクタンス
全ての計算の流れを書くのはあまりにも面倒くさいので省略します。このサイトが分かりやすかったと思います。
磁束は巻数に比例し、鎖交磁束は磁束と巻数の積であるため、ψ=LIより結果としてインダクタンスは巻数の2乗に比例するということを理解しておくとよいと思います。
3.8 静電誘導と誘電分極
名前は有名だけど意外とみんな知らないけどまあ言われてみるとそれはそうってやつ。
厳密な話になると結構難しいのかもしれない。
4. まとめ
英語力なんか必要ないので圧倒的専門力でボコボコにしましょう✊
っていうのは冗談でちゃんと英語も勉強しましょう、本当に。ちなみにこのブログが公開されているということは僕がめでたくも合格したということですね。
参考文献
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